旅と日常のあいだ

石川県発、近場の寄り道から海外旅行まで。見たもの、食べたもの、面白いことの共有。


2010-01-01から1年間の記事一覧

タータンチェックたち

裁縫熱がやまず、リカちゃんのドレスがどんどん増える今日この頃。 ドレス作りにおける最後の工程は背中にボタンを付けることなのだが、私はこのボタン付け作業が大嫌いである。それまでの細かい作業はぜんぶ好きなのに、ボタン付けだけは、これだけは、ああ…

本の感想。赤染晶子「乙女の密告」、歌野晶午「絶望ノート」

最近読んだいろいろ、どれもこれも物申したい感じ。 『乙女の密告』赤染晶子 芥川賞受賞作ということであり、「アンネの日記」を下敷きにした乙女世界の設定ということであり、劇中劇のような入れ子構造でありという、私の趣味嗜好上、惹かれる要素がいっぱ…

浸れれば幸せな読書体験になる、『烏有此譚(うゆうしたん)』円城塔

『烏有此譚(うゆうしたん)』円城塔 今年も残すところわずかなこのタイミングで出合ってしまった問題作、私にとっての未知なる衝撃、その衝撃波による興奮。表紙に記された文章に「目眩がするような観念の戯れ、そして世界観/不条理文学のさらに先を行く、…

本を読む楽しさが詰まってる、『王妃の離婚』佐藤賢一

『王妃の離婚』佐藤賢一 安心の一冊。文句なしに面白い! 10年くらい前(だっけな?発行まもないころ)に一度読んで、「離婚裁判をテーマにしてこんなに面白く読ませるなんて」とびっくりした思いが今も鮮明。あの感動よもう一度ってことで再読したら、記憶…

偽パイロット撮影大会@浜松航空自衛隊広報館

秋の日帰り旅行、制服萌え第二弾。 先日のSちゃんとの箱根行きに続き、次は友人Kちゃんと浜松へ行く。浜松餃子を食べたいというKちゃんのリクエストに応え、行列のできる有名店へ。浜松駅近くの「むつぎく」だ。ここの餃子は、キャベツいっぱいで甘くてしゃ…

箱根旅行の上級編(エヴァンゲリオン聖地めぐり)

去る秋の日、紅葉が盛りの箱根へ行ってまいった。 一緒に行ったSちゃんは人生初の箱根である。いっぽう私は、仕事でよく訪れているため箱根の観光情報にはかなり詳しいほう。「ここは私の腕の見せどころ、箱根の王道コースをくまなく案内するからまかせとけ…

快晴の登山二連発。満観峰と、白鳥山

日頃の行いと気象条件に何の因果があろうはずもないのに、経験上確率上、私の外出計画は天候に邪魔されて中止になることが多い。非常に多い。な、ん、で? 雨で予定が流れるたびに降雨についていくばくかの責任を感じてしまう。認めたくないが、たぶんいわゆ…

50日ぶりのブラムリーでケーキを焼く

さて、秋の初めに買った料理用りんご「ブラムリー」(記事はこちら)のいくつかを冷蔵庫で保存していたものを、先日、50日ぶり(!)に出してみた。傷みはゼロ。なんという保存性の高さであろうか。すごいよブラムリー、ますます好きになった。そのブラムリ…

大道芸を見に行ったはずが、BONSAIに心奪われる

静岡の街中では「大道芸ワールドカップ in 静岡」の開催まっただ中。皆さん行きましたかー。 私は昨日、メイン会場である駿府公園に行ってみた。居並ぶ露店の中に、まさかの盆栽ブースを発見。なぜ?なぜ盆栽?なぜここで?誰が買うの? 不思議に思いつつふ…

読書記録。道尾秀介「花と流れ星」「球体の蛇」

前から道尾秀介氏が気になっていて、初めて作品を読んでみた。なるほどなるほど。 短編集『花と流れ星』に収められた一編目、「流れ星の作り方」がとても良い。こういう展開が可能なのは小説ならではなあと思う。二編目、三編目と読み進めるうちに、この本は…

さくらももこ「焼きそばうえだ」の残念さ

酒見賢一の『分解』。 酒見さんは、デビュー作『後宮小説』から変態的に天才的なセンスが炸裂していて、読むと必ず「小説ってすごい・・・」とぼーっとなってしまう。今回もまたすごかった。本作は短編集なのだが、表題作の「分解」に名フレーズあり。いわく…

角田光代『古本道場』、森見登美彦『ペンギン・ハイウェイ』感想

角田光代『古本道場』。 古本の師匠にミッションをもらった角田さんが実際に古本屋に行き、見たり買ったり感じたりするというエッセイ。そういえば、私は古本屋めぐりに憧れているくせに、まだ一度も古本屋に行ったことがないのだった。だってなんか怖そうだ…

沼津アルプス登山で寿司パーティー

勢いだけで「登山部を作ります」と宣言し、みずから隊長になって企画した沼津アルプス行き。 春に続いて二度目のコースを、初めて一緒に山登りをする4人組で、えっちらおっちら頑張った。 あああああ、気持ちよかった。もうもう、お山は最高さ! コース序盤…

大木の下で、男女の修羅場である

週末に、東京タワーを見てきた。 というわけではなく、これは、妹がブロックで作ったもの。よくできているので、せっかくだから庭の緑や盆栽と一緒に並べて写真を撮ったりして遊んだ。タワーだけでは飽き足らず、ジオラマ用の小さなフィギュアまで持ち出して…

盆栽棚、塗装を終えて完全復活

先日作った盆栽棚の塗装完了。これまでの棚は無色透明の塗料を塗っていたのだが、今回はチーク色を使ってみた。明るすぎる(洋風っぽい?)ので盆栽には不似合かもと心配だったが、鉢を並べて庭に置いてみたら、おお、これはこれでいいかも。盆栽が、なんだ…

ブラムリーの豚肉巻き、味噌田楽、定番ジャム。

日本ではおそらく長野県小布施町でしか生産されていない「ブラムリー」という品種の料理用りんごがあって、去年、知り合いのライターさんから分けてもらったものがあまりに美味しかったので(記事はこちら)、今回は自分で予約して取り寄せてみた。3kg(12個…

盆栽棚の補修とリニューアル

三年前に作った盆栽棚が、庭先で存分に風雨にさらされて、いよいよ足元がおぼつかなくなってきた。グラグラして危ないので補修を試みる。 補修前。脚が垂直じゃなくなっている。これはいかん。 解体。天板はそのまま使うことにして、脚だけ新調する。 ご近所…

身延線と飯田線完全走破!山を引き連れ180駅

月曜から土曜までみっちり働いた脳と体が「息抜きさせろー!!」と叫ぶので、18きっぷを買って列車に乗った。鈍行でひたすらのんびりしたかったので、ローカル線つなぎの旅。鉄子炸裂。 東海道本線、身延線、中央本線、飯田線、再び東海道本線と回ってみた。…

三たび、富士山頂へ。雲海にご来光、そしてガンダム

昨夏に続き、三度目の富士登山を敢行。 コースはこれも三度目の富士宮口、五合目の出発は午前11時。登りはずっと、霧がかかったり晴れ間が出たりを繰り返す天候だった。霧の出ているときは、涼感ミストに包まれてますーって感じで、ぜんぜん暑くなくて歩きや…

桜の園に侵入者あり、その名はキノコ

富士桜を育てているでっかい植木鉢に、招かれざる客あり。キノコ! どうしてやろうか。 今、うちにはイチョウの盆栽が二つある。そのうちの一つは、春先からずっと、見た目に何の変化もなくただの棒きれみたいな風情。「もう枯れてるのかな、枯れてるんだろ…

雨のケヤキ

枝ぶりもかっこよく、良い子のケヤキちゃん 昨夏、白い花をほころばせていた姫リンゴは今年は花を咲かせず。必然的に、実もつかぬ。秋の楽しみが減ってしまった、がびん。毎年咲いてたバイカカラマツも今年は咲かなかったし、花が不作。ちょっといま、見どこ…

鎌倉「イワタコーヒー」のホットケーキと、流しそうめんの攻防戦

山歩きをしよう!と、Sちゃんと鎌倉に行った。 しかし山は小雨まじり、ぬかるんだ足元の滑りっぷりは命の危険を感じるほどで、歩き始めて30秒ほどであっさり登山断念。「これは、勇気ある撤退である」。冷静で賢明な判断ができるオトナな自分たちを褒めなが…

イチョウの葉が青々

イチョウの葉がぐんぐん育ってきて気持ちいい! ここしばらく仕事にかまけて世話を怠ってたら、梅の盆栽に、みのむしが付いてた。ぎゃああ。盆栽にみのむしの居住を許してしまう私はダメな子。しかし、ほかにいくらでもでかい庭木がある中でわざわざ我が盆栽…

こんなに美しい道を知らない。川上未映子『ヘヴン』

ヘヴン (講談社文庫) 作者: 川上未映子 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2012/05/15 メディア: 文庫 購入: 1人 クリック: 15回 この商品を含むブログ (32件) を見る 川上未映子の『ヘヴン』読了。 読み終わって本を閉じた後も、呆然とした気持ちがずっと続…

弱そうに見えて、たくましさを見せる盆栽たち

昨年末から長い長い沈黙を続けていたイチョウが、まさかの芽吹き。枯れ枝同然の外見だったため、もう死んでると思ってた。残念だけど次の週末に根こそぎサヨナラだなというところで、枝先にみるみる緑が盛り上がって、いやあ意外に強靭な生命力だったのねと…

伊豆半島・沼津アルプス縦走

伊豆半島の付け根、沼津市の南北に連なる山並み・通称「沼津アルプス」で、稜線を山から山へと歩く縦走に挑戦してきた。沼津アルプス! なんというか、ご当地愛にあふれた名前だよねえ。 気温があがって息もあがる、道は険しくてヒーヒーのフーフーながら久…

盆栽趣味が、すでに盆栽の枠をはみ出している

この4月は気温が上がらず盆栽の芽吹きも思わしくなくて不安だったのだが、ゴールデンウィークのここへきて連日の陽気。急に、一気に、芽やら葉やら青々としてきましたわよ我が盆栽棚。 ヒメリンゴの葉っぱがわさわさ。去年、花が終わって若い実が付いた状態…

有限の言葉で無限の刺激を。川上未映子のエッセイ『そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります』に浸る

川上未映子のエッセイ、『そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります』(講談社文庫)を読む。 これは何でしょう、圧倒的に圧倒的、久しぶりに凄いものを読んでしまったなあという興奮。独特な視点と感覚、読点で延々つながれたうねるような長い文章が、い…

ブナにコデマリ、盆栽は新顔を迎えて模様替え

穏やかな晴天でこれ以上ないくらいの盆栽日和。ここしばらく盆栽ちゃんとじっくり向き合ってなかったので、この週末は彼らと蜜月な時間を過ごすことに決めていた。それはもう、一日の大半を庭にしゃがみこんでひとりきりの盆栽まつり開催。冬越しの枯れ枝や…

ただいま建設進行中、ときめきのスカイツリー

東京スカイツリーを見たい!と、東京は浅草へ。友人二人と、スカイツリーの根元をめざして界隈をうろうろする。 東京スカイツリー。まだ建造中で未完成なわけだし、早い話がただの電波塔だし、そんな騒ぐほどのもんでもないだろうと思っていた私は愚かだった…