2024年GW台湾旅行のつづき。
朝食:偉富麺館で涼麺など
台湾2日目の朝。朝食を食べに偉富麺館という食堂へ。前回台湾に来たときにも行った。ホテルから徒歩10分ほど。
午前8時、待たずにすぐ着席。子は昨日は外食を嫌がってごねていたけど、今日は大好きなワンタン麺のお店だよ~と伝えたら「ヨッシャー!」と喜んでいた。日本語バージョンのメニュー表あり。注文票に数を記入し、お店の人に渡す。
私は涼麺(小・50元)と豆皮(揚げ湯葉巻き・30元)。この涼麺がおいしいの! 太めのもちもち麺に、細切りきゅうりと超濃厚なごまだれ。ピーナツとにんにくも効いていて甘みと香りのパンチがすごい。麺の下の醤油ダレと混ぜながら食べる。
揚げ湯葉巻きもおいしい。薄い層の重なりと、それを包む衣の食感よ。夫は「本質的に油揚げ」とコメント。はい? その本質論いります? 湯葉の良さがわからぬ口で、一生、油揚げを食べておればよい。
→「偉富麺館」をGoogleマップで見る
十分で天燈上げ
一度ホテルに戻ったあと、天燈(ランタン)上げで有名な観光地、十分へ。電車を乗り継いで向かう。日本人を含め観光客多し。車内は基本的に混んでおり区間によっては満員電車並み。幼児連れということで席を譲ろうとしてくれる方が多かったのだけど(どの路線でも一度ならず声をかけられた)、子は断固拒否。優しさを向けられることが照れくさいのか、弱いと思われたくないのか…。お母さんと一緒に座ろうよと誘っても、「嫌だ!誰も何も言わないで!立つのが好き!」の一点張り。そして「立つのが好き」だと言った3分後には「立ってるのあきた、つかれた」。しまいには、しゃがみ込んで寝てしまった。やれやれ。人の厚意は遠慮なく受け取ることも大事だよ。
十分駅に到着。小さな駅だけど乗客がこぞって下車。
街に向かって歩いていくと、天燈が浮かんでるのがいっぱい見える。街中を線路が通っていて(さっき電車で通ってきた場所)、左右のすぐ間近に建物が迫っている。食堂、みやげ店、天燈上げの店がずらり。電車がこない時間帯は、線路の上を堂々と歩くのがデフォルト。
願いを書いた天燈を、線路の上でふくらませて空に飛ばす天燈上げ。見渡す限りどこまでも、3メートルおきくらいに天燈上げの客がいた。我々もそのひとり。店はめちゃくちゃたくさんあるのだけど、どこも料金・サービスほぼ同じだと思われる。多くの店で日本語対応OK。ひとたび店に入ると、店の人がやり方の説明からスマホでの動画撮影まで、全部みっちりやってくれるのだった。
天燈の色によって、黄=金銭、白=健康というように意味が違うそうで、2色や4色のものもある。我々は赤、オレンジ、白、黄色の4色にした。250元。赤=幸福、オレンジ=ラッキー、だったかな…(うろ覚え)。店のお姉さんがランタンを抱えて線路沿いの柵に掛けてくれるので、自分たちで筆をとり、自由に願いごとを書いていく。
私「いいことがたくさん続け」夫「お金持ちになりたい」などのあと、子に、お願いしたいことなにかある?と聞いたら、「ある。自分で書く」と筆をとり…
「ながいきできますように」。なんとも意外だった。5歳児って、長生きを願ったりするものだっけ? 〇〇になりたいとか、〇〇がほしいとかいう即物的なことを書くと思いきや、長期的な願望が出てきたものである。
このあと、子が筆を持ったまま動き回ったり腕を振ったりして、私のリュック(ベージュ)に無数の墨跡がつくという悲劇が起こった。ああ~~~、うかつだった~~~~! みなさまも、子どもに筆を持たせるときは周辺環境にお気をつけください。白やベージュの衣服は危険です。
願いを書き終わり、お姉さんの誘導で線路上へ。スマホを渡し、天燈を持ってるところを撮影してもらう。というか、ガッツポーズにピースにハートマーク、天燈のこっちがわあっちがわ、どんどん指示されるのでどんどんポーズを決めて、言いなりのまま写真を撮られまくる。クライマックスはもちろん浮遊の瞬間。ひとりが天燈内部に火をつけて、もうひとりがカウントダウンをして、3・2・1・0~!で手を放す。高く上がっていく天燈に、思わず「がんばれー!」と声援を送る私たち。お姉さんは、飛んでいく天燈と見上げる私たちを、うまいこと動画におさめてくれた。
あとでスマホを見たら写真を70枚くらい撮ってくれてた。その中の好きな1枚をプリントしてくれるというおまけ付き。(別料金なし!)
天燈上げ、やってみるまでは、観光のための観光ネタという感でなんだかな~とか思ってたけど、やってみたらめちゃくちゃ楽しかった。自分の手で文字を書いて飛ばすという作業の楽しさ、写真や動画がたくさん残るというサービス満点なところにすっかり満足してしまった。ベタだけど、あー台湾らしいことしたなあ、という充実感。
帰りの電車に乗る前に屋台でジュースを買った。私はタピオカミルクティー、夫と子どもはレモンゼリージュース。太いストローに詰まったタピオカを見た子どもが一言、「わー、でんぷんじゃん!」。え、よく知ってるな。タピオカを見るのさえ初めてのはずなのに、なぜその感想が出たのか。前世で飲んだことあるの? ふと、今朝の夫の「湯葉の本質は油揚げ」がよぎる。やだ、父子で同じようなこと言ってるよ…!
熱中症になりかける暑さで服も汗だく。昼時を過ぎても誰もお腹がすかず、昨日に続いて再び昼食の機を逃してしまった。でんぷんのせいかもしれない。電車に乗ってホテルに戻った。
駅と街のあいだにはつりばしもあるよ。