金沢市の新竪町通りにこの春オープンしたパン屋さん、【シンタテベイクストア】に行った。寺町にあった人気店【坂の上ベーカリー】の姉妹店。坂の上は2023年9月に閉店したけれど、そのエッセンスを受け継いだパンがシンタテベイクストアで買える。
静かな通りでパッと目を引くブルーのひさし。パン・パン・パンの文字があるので迷わない。
私が行った平日午後2時、すでに売り切れてしまったのかパンは少なめだった(たしか7種類くらい)。その中で選んだのは3つ。
手ごねのクロワッサン、坂の上で大好きだったファーブルトン(プラムが丸ごと入ったミルキーなカスタード生地)、山型食パン。
クロワッサン、経験したことのない風味と食感だった。こねる・折るという、普通は機械を使う工程を手でやっているそう(とんでもない労力だと察する)。だからこそ生まれる不均一さや粗さが特徴的で、素材の力強さとともに店主の意思までもを巻き込んでいるような気がした。観念的な感想だけど。
ダントツで好きだったのが食パン! もっちりと弾力のある噛みごたえにほんのりした酸味。トーストして表面をカリッとさせるともちもち生地が際立って、実においしかった。これはくせになる。
坂の上ベーカリーのアイコン的存在だったキューブ型のあんぱんも、コッペパンに形を変えて作っているみたい。いつか再訪時に出会えるといいな。
シンタテベイクストア 金沢市新竪町3-102
▼坂の上ベーカリーと「たろうのあんぱん」の記録