旅と日常のあいだ

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蕎麦の人気店、白山市鶴来【草庵】へ。味よし、雰囲気よし、子連れへの気遣いに感謝。

お蕎麦を食べに、白山市鶴来の名店「草庵」へ。白山比咩(ひめ)神社からほど近い場所にあって、山のふもとの林に建つ古民家。

お昼のピークは過ぎたであろう13時30分、待ち時間なく座れるだろうと思っていたらそうはいかず、6組ほどが待っていた。県外ナンバーの車もあった。店内に涼しい待合スペースがあるので苦にはならず。席に案内されたのが14時20分くらいだった。

子連れ歓迎なのがうれしい。座敷もあるし、テーブルなら子ども用イスもある。取り分け用の小皿や子ども用のスプーン・フォークも。大人には熱いお茶、子どもには飲みやすい冷茶(氷なし)を出してくれる。しかも子ども用には、蕎麦のつゆを、あまじる(だし多めでしょっぱくないつけつゆ)で用意してくれる!! 子連れで何度もお蕎麦屋さんに入っているが、お店のほうからこんな提案をしてもらうのは初の体験だった。つゆの塩分が気になる親心を先回り。

お品書きはシンプルで、夏は冷たいそばのみ。店に入る前から天ぷらが食べたくて、迷わず天せいろを注文。そばは大盛りにして子どもを分けた。夫はなめことろろおろし。

蕎麦は細め、歯ごたえ強め、すっきりした味。じつにおいしい。薬味は、大根おろし、ねぎ、わさび。

天ぷらは野菜が中心。ひとつひとつが大きくて食べごたえじゅうぶん。薄い衣がカリカリといい音をたてて、脂っこさは一ミリもなくて、ひたすらに軽やかな食感。揚げ物は、プロの作りたてを店で食べるに限るわ。パプリカ、ししとう、かぼちゃ、なす、まいたけ。左の丸っこいの、さつまいもだと思って持ち上げたらもっと柔らかい。何だろ…?とパクっといったら、不意打ちの甘みとジューシーさにびっくり。いちじくだった。そうきたか~。 

蕎麦湯を飲んで、ごちそうさま。どれもおいしくて満足。待ち時間が長くてごめんなさいねと、子どもにかりんとうのお土産までいただいた。お蕎麦のおいしさはもちろんのこと、建物の落ち着いた雰囲気、店を囲む木々の緑、お店の方の気遣いのすべてが心地よかった。足をのばしてでも、ほかではないこの店を選びたい良さがあるなあと思いながら帰途についたのでした。

自家製粉石臼手打ち蕎麦処 草庵

石川県白山市鶴来日吉町32