所用のため休みをとった平日。用を済ませたあとのランチは金沢東インターからほど近いお蕎麦屋さん、穂乃香へ。ナビがなければたどりつけなかったであろう路地の先、石塀の中に建つ店は風格があり堂々とした構え。蓮根農家であった築100年以上の古民家を改装したもの。
駐車場が満車でどうしよう…と思ったのだけど、ちょうど一組出てきて入れ違いに停められた。
波打つガラスの引き戸を開け、三和土で靴を脱ぐ。茶葉を焙じるいい香りが漂っていた。
広い和室にテーブル席と座布団席がいくつか。窓の向こうには緑が見える(周囲は蓮根畑)。なんとも落ち着く。
せいろ、おろし、なめこおろし、とろろ、天ぷらなどスタンダードなお品書きのなか、ちょうどこの日から提供を始めたという季節限定の蓮根とろろそばを注文した。蓮根の素揚げ、すりおろし蓮根、クレソンが添えてあり、だしをかけて食べる。そばは香りと甘みが感じられて、ほどよくもちっと、喉越しするっと。蓮根おろしのおいしさに開眼。シャキシャキの素揚げをアクセントにしながらつるりといただく。
炙り鯖寿司も。シャリより大きいのではという身の厚さもさることながら、ふっくら感に驚く。口の中でほどけていくような。甘めのタレもいい。
Google Mapsでその日その場で調べた店だったけど、大当たりだった。雰囲気もサービスも含めてとても気持ちのいい時間。出会えてよかった。
蕎麦 穂乃香 石川県金沢市金市町二−71