
「Perfume ZO/Z5 Anniversary "ネビュラロマンス" Episode TOKYO DOME」
2025年9月22日、Perfumeのライブ@東京ドームへ。Perfumeライブに行くのは9年ぶり、それがまさかコールドスリープ(活動休止)前の最後のライブになるとは。衝撃と喪失感、久々で楽しみな気持ち、本人たちの口からどんなふうに語られるんだろうという緊張、いろんな感情が押し寄せてドキドキがとまらなかった。
が、ライブが始まったその瞬間にしんみりさみしい思いはすっかり吹き飛んだ。選曲も構成もすみずみまで素晴らしくて夢のような時間だった。Perfumeがファンのことをとても大事に考えていて、全力で喜ばせよう驚かせよう楽しませようとしているのがじゅうぶんに伝わってきたよ。ファンでいて本当によかった。同じ時代を過ごせて、この奇跡的な空間を体験できたことが心の底からうれしかった!
Perfumeのことは2008年くらいからずっと好きで(ニコニコ動画のアイマスMAD動画をひたすら見漁っていたあの頃)、ライブには5、6回行った。最後の参加は2016年「COSMIC EXPLORER」ツアー。その後子どもが生まれてライブからは遠のいていた。いつか子どもと行けたらいいなと家でライブDVDを流していたおかげで、子はしっかりPerfumeファンに育ち、気づけば小学1年生。ライブでしかやらないマニアックな曲も知ってるしコール&レスポンスもできる状態に仕上がっており、今なら行ける!とチケットを申し込んだのが6月のこと。Perfume好きな夫と合わせて3人分、当たるわけないだろうと思ってたのに当選通知がきて心臓がびゅーんと跳ね上がったわ。ネビュラロマンスというアルバムを引っ提げてのツアーなので、直近一ヶ月は家でも車内でも聞きまくって準備万端。
で、ライブ前日の朝。Perfumeコールドスリープという発表があり、まさか!という驚きと、いつかは来る日だったと受け止める気持ちが半々。休止前のラストライブということで、デビューからこれまでの彼女たちの軌跡とともに、Perfumeを好きになってからこれまでの私の歴史が、そのときどきの曲や思い出とともに心をよぎった。きっと世界中のファンがいま同じ気持ちでいるんだろうなと思いながら。
以下、ライブを終えて、思いつくままに。
・子ども(6歳)をライブに連れて行くのが初めてだった。子連れOKのコンサートとかはあるけど、今回はバキバキの光と音量、3時間弱という長尺。どうなることかと思っていたが大丈夫だった! 朝からあちこち回って遊んでいたため18ː30の開演直前には席で寝てしまったのだが(ヒェ~!)、ライブスタートと同時に意識を取り戻し、最後までちゃんと起きて見てた。めっちゃ手拍子してたし、声を出してた。光の演出や爆音が刺激敵すぎるだろうか、しんどくないだろうかと心配だったんだけど、そういったこともなく楽しめたみたい。終盤、あ~ちゃんの語りの途中でトイレに行く羽目になったけど仕方ない。トイレから戻ってきてもまだしゃべってたから、曲を聞き逃すことはなかった(長いトークに感謝だな)。
・初めて「着席指定席」というのをとった。立ち上がるの禁止、ずっと座っていなさいよの席。これが非常によかった。我々は3塁側2階の前から2列目、ステージ全体を見渡せる良席。柱などがなく視界が広い。もちろん1列目も着席指定なので、客の頭で前が見えない~というストレスゼロ。段差が結構あるから、6歳児でもちゃんと前が見える。どれだけ盛り上がっても座ってていいから身体がラク~。今後は率先して着席指定席を選ぼうと思った。
・1曲目がGAMEだったのが衝撃。天才。5年前のライブツアー、最終日の東京ドーム公演がコロナのため当日急遽中止になった、そのとき予定されていた1曲目がGAME。あの日見ることのできなかった幻のステージが5年ごしに再開という筋書きに鳥肌がぶわわわわとなって、こみ上げるものを抑えられず涙。しかもあれよ、ライトセーバーを持って首をカッ!てやるあれがかっこよすぎてまた涙。
・MCでは、コールドスリープについて3人の言葉が語られた。みんな、前向きさと未来への希望に満ちていた。絶対にまた3人のPerfumeとして戻ってくる、一生Perfumeを続ける、と断言。観客全員が安堵して嬉しくなって、悲しむ必要はないんだな、よっしゃこのあとも盛り上がっていいんだな!と意思統一した感じ。未来の可能性をにごすことなく、必ず戻ってくると言い切ってくれたファン思いの3人に感謝。こういうところが好きなんだよ!
・中盤、聞き覚えのあるリズムが流れてきてこれなんだっけ…と思ったらなんと「Perfumeの掟」! 2010年の東京ドームライブで披露された伝説のパフォーマンスを15年ぶりに再現するというファン大歓喜の展開。DVDで何度も何度も見たあれが、今現在のPerfumeでまた見られるとは信じられない。そのままの再現ではなく、15年分の時を重ねてアップデートされた内容があまりにも素晴らしくて。15年前の映像と一緒に踊る10人のかしゆかが美しくてかっこよくてしびれた。のっち決めポーズ大全集2011~2025バージョンも、あ~ちゃんのライフル発射とポニーテールぐるんも最高。言葉にならん。
・ラストもよかったな。締めのあいさつのあとの「巡ループ」。これをもって3人はコールドスリープに入るとわかっているからこそ、これまでの歴史やこれからに思いを馳せる心境が強くなってしまって、歌詞がしみるしみる。「遠くのことばかりずっと考えていた 未来の地図を広げ焦る気持ちばかり」「それぞれいつか居場所を見つけて あの日の僕たちが巡ループ」。
・退場シーン(GISHIKI)の厳かさと神秘性は神がかっていた。長いベールを引いた3人が一歩ずつゆっくりゆっくり進んでいく。2010年の東京ドームで披露したときは、別々の場所にいた3人がカウントアップとともに中央に集まってきてPerfumeになるというストーリーだったのに対して、今回は中央にいた3人が3つに別れた道をカウントダウンとともにそれぞれ歩いていき、最後は床下に消えるという演出。本人は去り、あとに残るのはLEDで形作られた3人の光るシルエットだけ…。今回のライブ単体の締めというだけではない、25年の歩みの一旦休止という色合いが濃くて、でもそれは終わりではなく再生のためなのだというメッセージも感じられて、ああ、こうやって物語はめぐりめぐっていくんだなと。
思い返すたびに宝物のような時間だった。悲しみではなく未来への決意に満ちたライブ。晴れやかで誇らしい気持ちになったし、次に会えるときまで絶対に元気に生きていこうと思った。
帰宅してすぐ、2010年東京ドームのライブDVDを見直した。この15年後に私たちはいるんだな、時は変わっていくけれど、変わるのはこわいことじゃないし大事なものは何度でも巡っていくんだと再確認。何年後かわからないけれど、Perfumeがコールドスリープから覚めるときが楽しみ。

SEE YOU AT THE NEXT STAGE…!!
▼2010年東京ドームのライブ映像。まあともかく「Perfumeの掟」を見てほしい。3人合わせて歌って踊るのとはまた違う、クールでシャープで唯一無二のパフォーマンス。
▼Perfumeへの入口におすすめな3枚組ベストアルバム。
![結成10周年、メジャーデビュー5周年記念! Perfume LIVE@東京ドーム『 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11』 [Blu-ray] 結成10周年、メジャーデビュー5周年記念! Perfume LIVE@東京ドーム『 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11』 [Blu-ray]](https://m.media-amazon.com/images/I/51xaKbRjkiL._SL500_.jpg)
