旅と日常のあいだ

石川県発、近場の寄り道から海外旅行まで。見たもの、食べたもの、面白いことの共有。



金沢旅行。余裕があるんだかないんだか

青春18きっぷ期間には全力で青春する、というのが私のささやかなポリシー。ここでいう「青春」の具体的ななかみは「鈍行列車でできるだけ遠くに行きまくる」ってことなんだけど、青春って、そういうことで合っていますか?(誰に聞いているのやら)

先日は鈍行を乗り継いで金沢へ行ってきた。JRが期間限定で発売する全国鈍行列車乗り放題チケット「青春18きっぷ」を使って、またもや得意の一人旅である。静岡から金沢まで片道8時間半。な、ながい。途中、米原あたりで強風のため30分ほど遅延したのだが、ここまでくると8時間半も9時間もたいして変わらない。

金沢に着き、友人との約束まで2時間ほどあったのでのんびり過ごす。兼六園にも21世紀美術館にも近江町市場にも行かない。和菓子を買ったり武家屋敷を歩いたりもしない。何をしたかというと、書店で文庫本を買い、そのままスターバックスへ直行した。金沢限定デザインのタンブラーが売られていたが、それも買わない。エクストラホイップのカフェラテを頼み、ソファで本を読む。いつも静岡でやってることと変わりばえがない。ときどき金沢弁が聞こえてくるほかは、金沢らしさゼロである。

そのうち待ち合わせの時間になったので友人と合流。ちょっとお高いスペイン料理の店に行った。友人から事前にもらったメールには「値段が高いといっても、30代半ば独身女性の資力をもってすれば余裕です」とあった。「資力」!この単語、私は一度も使ったことない。法律用語っぽい専門的な響きに、さすが彼女らしいなぁと妙なところで感心してしまった(彼女は法曹界の人である)。食事が終わっても話したりない私たちはお茶を飲める場所を探し求め、もしや再びのスタバかと思われたがそうではなく、素敵なホテルの素敵なロビーでお紅茶をいただくことにした。資力のある独身女性たるもの、やはり選択肢が大人である。そもそも資力のある大人は安くあげるために18きっぷ旅行をしたりしないんじゃないかという気もするが、それはそれ。鈍行列車での移動というのはお金に換算できない価値があるからな(ということにしておこう)。

金沢には二泊した。ごはんを共にしたのとはまた別の友人宅にお邪魔したのだが、その間にやったことは、またしても素敵ホテルの素敵ロビーでケーキを食べ、焼鳥屋に行き(静岡にもある店!)、コンビニで買ったカップラーメンを食べ、コンビニで買ったパンを食べ。引き続き、びっくりするほど観光要素がないよ! 金沢訪問の目的は観光ではなく友人と会うことなんだからこれでいいのだが、なんかこう、さすがにちょっとは金沢っぽいことをしておきたいという欲が出て、帰る日のお昼にひがし茶屋街に行ったのだった。風流なお茶屋の二階に一服できる場所があり、お座敷で抹茶と和菓子をいただいて、やっと「ああ、金沢だねえ」となって一安心(?)。

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この日の和菓子は「都の春」という名前。よもぎが春の香り

金沢を満喫して、というよりは友人たちとの再会を満喫して、静岡に帰るべく鈍行列車に乗る。わかってはいるけれど、帰りもまた長く遠い道のりである。また片道8時間か~。道中は座っているだけとはいえ、先の長さと乗り換えの多さを思ってどうにもこうにも嫌になってしまい、米原まで来たところで鈍行を断念。静岡まで新幹線でぴゅーんと帰った。30代半ばの独身女性、青春を投げ捨てて資力にものを言わせてしまったわ。

帰宅してからの夕食は、金沢名物の笹ずし。金沢に行ったら、何はなくともこれだけは買う。鮭よりも鯛よりも、サバが好きだよ。

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