旅と日常のあいだ

石川県発、近場の寄り道から海外旅行まで。見たもの、食べたもの、面白いことの共有。


京都・天橋立ビューランドで股のぞき。遊覧船で伊根の舟屋めぐり。

天橋立をめぐる京都旅、二日目。

ホテルでの朝食後、天橋立の全体を見渡せる「天橋立ビューランド」へ向かった。天橋立の南側、文珠山の山上にある展望地。駐車場が混まないうちにと午前9時前にふもとの最寄り駐車場に到着。すんなり停められた(700円)。帰る頃には満車になっていたので、早めに行動して正解。(周辺には、少し離れた場所に600円や500円の駐車場も点在していた)

さて、ビューランドまではリフトまたはケーブルカーで登っていく。乗り場は同じ。徒歩ルートはない。子どもはリフト未経験なので怖がるようならケーブルカーに乗るつもりだったけど、緊張と好奇心と半々ながらも「乗ってみたい!」ということで初リフト。親の膝に座らせて一緒に乗った。地面までの高さは大したことないので怖くなかったようで、楽しい!おもしろい!帰りも乗る!と大喜びだった。

リフトとケーブルカーが並走。これは下りの写真。

リフトを降りると展望広場があり、天橋立といえば欠かせない「股のぞき台」があった。頭を下げて股からのぞく上下さかさまの天橋立が、空を昇る竜に見えるということになっている。案内板には「頭を下げているとだんだん頭が充血して目が回りはじめ、まさに幻想的な眺めになっていく」と書いてあった。え、それでいいの? 充血とか目が回るとか、即物的すぎて情緒もへったくれもないじゃん!

展望台から見る天橋立。この画像の前で股のぞきをお試しあれ。

 

 

 

山頂にはミニ観覧車やメリーゴーランド、サイクルモノレールがありちょっとした遊園地になっていた。それよりも目を引くのは、奥にある巨大アスレチックのような建造物。「飛龍観回廊」と名付けられた歩道タワーで、自由に歩くことができる。

階段ありスロープあり。幅が狭いので一方通行で。

通路の一番高いところからは景色を独占。映えるぅ~!

回廊の端から端まで2周歩き(いい運動)、絶景を満喫したところでリフトにて山を下る。山のつぎは海へ、ということで遊覧船に乗ることを思いつく。夫が「伊根の舟屋に行くのはどうか」と提案し、私には伊根も舟屋もほとんど初耳だったのだけど、調べてみたらとてもユニークな風景が見られるようでがぜん興味がわいてきた。子も、船に乗ることに異存なし。伊根まで約40分、天橋立を右手に見ながら海沿いを北上ドライブ。

伊根湾めぐり遊覧船の乗り場に到着。駐車場には団体の観光バス多数。建物に入りきらないのでは?というほどの大人数がひしめいておりびっくり。私が知らないだけで、観光スポットとして有名な場所なのだった。

伊根湾は山と島に囲まれた穏やかな海。漁業がさかんで、「舟屋」という、建物の一階が海に直結した船着き場、二階が住居という独特の建造物が湾岸に数百軒並んでいる。遊覧船からは、舟屋群を海上から見ることができる。

えさをもらえると知っているカモメが、船の周りをずっと付いてくる。

ところどころ、海に向かって開いている空間が見えるのが船置き場。

遊覧時間は25分ほど。当地の人にとっては日常であり生活であるけれど、見慣れぬ私たちにはとても興味深く、想像をかきたてられる風景だった。足を伸ばしてみてよかった。

ここまででちょうどお昼どき。来た道を戻り、道の駅「海の京都 宮津」内にあるハマカゼカフェという店でランチにする。海のすぐそばなのでメニューはシーフード主体。魚介たっぷりのトマトソースパスタを注文した。

ペスカトーレならぬ「宮津トーレ」という料理名でした。

休憩をはさみつつ、宮津→福井→石川と5時間ほどかけて帰宅。1泊2日で行ったところはホテルと天橋立と伊根だけというゆるーい旅だった。大人だけならもっとコンテンツを詰め込むけど、子どもと行くならこれでじゅうぶん。時間と気持ちに余白をたっぷり残すくらいでちょうどいい。

あと、絶景とか伝統的建造物が果たして子どもにとっておもしろいのか?ということは全然気にしなかった。どこであろうと行く先々で、子は自分の視点で(大人には気づかない目線で)おもしろいものを見つけるものだ。天橋立の海辺でクラゲを観察したり、遊覧船のスクリューが立てる波しぶきがおもしろかったり、高速のSAでバッタを探したり。そんなことも含めての、夏の小旅行でした。