旅と日常のあいだ

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冬の味わい、加賀れんこん天ぷらカレーうどん@野々市【獅子家】

お昼を食べに野々市のうどん屋さん「獅子家」に行く。4月以来だから8ヶ月ぶりか。

初訪問の前回は名物のカレーうどんにしたけど、今回は別メニューもひととおり吟味したうえで選ぶぞ……と思っていたが。店に入ったらほとんどのお客さんがカレーうどんをすすっており、店内はほかほかの湯気とカレーの香りでいっぱい。カレーが嗅覚に直接訴えかけてきたとき、これを無視できる人なんているのだろうか。一瞬でカレー脳になってしまい、カレーうどん以外考えられなくなってしまった。

そうなると話は早くて、季節限定の「加賀れんこん天ぷらカレーうどん」1100円に決定。自分じゃ揚げ物をしないので忘れてたけど、当方、れんこんの天ぷらは大好物である。

その名のとおり、れんこん天ぷらがドンドンドンと3枚のっていた。カレーに合うの?と思うかもしれないが、一度でもここのカレーうどんを食べると、むしろカレーに合わないものなんてあるの?という考えになる。れんこん天とカレーの相性は申し分なし。

カレーだしは8ヶ月の時を超えてもやはり期待を超えてくるおいしさであった。香りはスパイシー、だけど口当たりは全然辛くない。しかしただぼんやりした甘口カレーということではまったくなく、複雑さと奥深さがうまい配合で溶け込んでいるというか。ほどよく柔らかなうどんに、崩した温玉の卵黄とカレーがとろとろからむ。

れんこんは軽快なほどにシャキシャキ、衣もカリカリ。それをとろとろカレーに浸して食べるとえも言われぬ香りとマイルドさが加わって、通常のれんこん天以上においしさの世界が広がるのだった。もう自分でも何を言ってるのかわからないけど、なにしろ獅子家のカレーうどんがおいしいよということに尽きる。

3歳児は、前回は大人のカレーうどんから一部を取り分けて食べたけど、今回は本人の意志により、いなりうどん(小盛り)。カレーの香りに満ち満ちたこの店でカレーうどん以外を選択するクールな人間が、ここにいた! 澄んだだし汁に、油揚げとネギがたっぷり。小盛りとはいえ一本残らずうどんを食べきる姿に成長を見たわ。

我々が行ったのは13時くらいでランチにはやや遅めだったけど、それでも、着席してから退店までお客さんが途切れることなく入ってきていた。熱々の麺がおいしい季節になってきたからな。次は8ヶ月もあく前に、寒いうちにまた行きたい。きっとまたカレーうどん。

 

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