大通りの交差点に建つ、赤と黄色の目立つ外観。何十回も前を通っているのに一度も入ったことがなく、でもいつも気になっていた【李家楼】という店に、初めて行ってみた。読み方は「りかろう」。安くてボリュームがあっておいしいという評判だけど、実際に行ってみたらそのとおり、いや、想像以上だった。
店の中は、気取らない街の中華屋さんという感じ。６人余裕で座れる広いテーブル席がずらりと並んでいる。窓辺にはドレープたっぷりのカーテンがかかっていてそこだけ妙にエレガントというか、古き良き応接間っぽいというか。
メニューはものすごく多い。単品は何十種類あるのやら。ラーメンだけでも10種類以上、定食は１５種類くらい。なす炒め、回鍋肉、生姜焼き、餃子、エビマヨなど。
私は、豚肉とキクラゲの炒め定食９２４円。キクラゲが大好きなので。運ばれてきたのを見てごはんの多さにたじろぐ。サラダも唐揚げも立派な量。唐揚げなんて子どもの握りこぶしくらいあった。副菜のレベルを超えている。このお盆だけで二食分くらいありそうなボリュームだ。
炒めもの、ものすごくおいしかった。ツヤ感！ なにしろキクラゲの量が半端ではない。コリコリがたまらん。特筆すべきは玉子のしっとりふわふわ感。どうやったらこんなことになるの？ 野菜は甘くシャキシャキだし、焦がし油かニンニクなのか全体的に香りがよくて、箸がとまらなかった。
とろみ強めの卵スープも絶妙。５ミリ角くらいの細かい豆腐が口当たりよくてすごく好きだった。ごまドレッシングのサラダに、下味しっかりめの鶏もも唐揚げ（カリカリの衣の中からしたたる肉汁）。味付けは濃すぎず、物足りないこともなく、ちょうどいい加減。絶対に食べきれないと思った山盛りの白ごはんがおかずを替えながらどんどん減っていき、無事に完食。おいしかった…！
うれしいことに子どもメニューもあった。ラーメン＋ポテトか、チャーハン＋唐揚げの２パターン。
ジュース、ごま団子、杏仁豆腐もついて600円くらい。ラーメンは、大人の半分くらいの量なのかな。ねぎわかめもやしがたっぷり、チャーシューも乗ってた。取り分け用のお椀や子どもサイズのフォーク・スプーンも出してくれた。助かる。
店を出たあとで、そういえば入口にこんな黒板があったなと思い出す。店内にはおすすめの表示がないので忘れてた。
定食のほかに点心やチャーハンの単品もいっぱい。我々の後ろの席の人が「レタスチャーハンがとにかくおいしい」と言っていたので、次はそれを食べたいと思った。あと、エビと卵炒めのごはんみたいなのもあって、今回食べた卵炒めのしっとり食感が忘れられない私としてはこれも気になる。メニューの豊富さからいって、20回くらいはまったく飽きなさそう。ともかく、しっかりお腹を空かせてから行くべし。
中華料理 李家楼
石川県金沢市米泉町１丁目７７−１
