旅と日常のあいだ

石川県発、近場の寄り道から海外旅行まで。見たもの、食べたもの、面白いことの共有。


記憶と違うドーナツ、ただただ楽しい森見登美彦『四畳半タイムマシンブルース』

コロナワクチン2回目接種後のだるさはすっかり消えた。翌日と翌々日午前中は全身が使いものにならない感じだったけど、その後はぶり返すこともなく。どこも痛くないというのは、それだけで素晴らしくありがたいことよのう。

ミスドのオールドファッションが柔らかくなってる?

昼、パンを買いにニオールへ行く。前回見つけたあんバターサンドを今日こそは買うぜ!と楽しみにしていったのだが、店の前まで来て、閉ざされたドアを見て初めて本日定休日だと知る。なんてこったい。あんバタの口になっていたのでどうしようかと思ったけど、路線変更(?)でミスタードーナツへ行った。

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10年ぶりか、もっと久しぶりかもわからないくらい、すごい久々にオールドファッションを食べた。ふんわり系ドーナツのほうが好きだけど、今日はがっちり歯ごたえがあって、甘みも重みもほしい気分だった。出会えなかったバターサンドへの憧憬。

そしたら、パクっとかんだときの食感がまったくの予想外だった。クッキーみたいにがっちり固いつもりが、もそっ・ほろっと柔らかい。生地全体も、私の記憶よりしっとりしている。もっと、ぎゅっと固く詰まってる印象だったけどなあ。オールドファッションってこんなだっけ? 柔らかくなってない? 気になってネットを見たら、同じ感想を抱いている人がたくさんいた。私の記憶違いではなかった模様。空白の数年間に生地がリニューアルされたようだ。あの固めのサクサク感が持ち味だったのにね……と、普段オールドファッションを選ばない私が言ってみる。

森見登美彦『四畳半タイムマシンブルース』を読む

本が出るたびに全作読んでいる作家・森見さん。最近は多様な毛色の作品を書いているけれど、これは初期作品に見られる「ザ・森見テイスト」が満載。京都に暮らす腐れ大学生たちのハチャメチャな日常を書いた『四畳半神話大系』を下敷きにした作品で、ファンにはたまらない一冊だった。

タイムマシンが出てきて、過去に干渉してしまったために本来くるべき未来が危うくなる、さあどうする!?という設定なんだけど、なんとも都合のいい展開も、定型的ともいえる大団円も、小説はこれでいいのだ!と思わせるおもしろさ。わいわいがやがやした四畳半メンバーの騒ぎっぷりを楽しめればそれでよし、最後にほんのりキュンとできればさらによし。単純に純粋に、「あー、おもしろかった!」という気持ちで本を閉じた。(前作を読んでないと、登場人物のキャラがつかみきれずナンノコッチャ?ってなりそう)