日本三大桜をご存知だろうか。福島県三春町の「滝桜」、岐阜県本巣市の「薄墨桜」、そしてもうひとつが、日本最古といわれる山梨県北杜市の「神代(じんだい)桜」である。
このうちの二つは見に行ったことがあって(桜の花を追って、福島県「三春滝桜」)(岐阜県へ、雨にけむる薄墨桜に会いに行く)、あとひとつの神代桜も見に行きたいなあと長らくチャンスをうかがっていたのだが、3月下旬、満開と休日と青春18きっぷ期間がピタリと重なって、もう今日しかない!と早起きして出かけた。鈍行列車で4時間、目的地は「日野春駅」。
05:59 静岡発 東海道本線
06:32 富士着
06:51 富士発 身延線
09:25 甲府着
09:32 甲府発 中央本線
09:59 日野春着
日野春駅から神代桜までの距離は4.5km。タクシーはあるけれど路線バスはない。もちろん徒歩で行く。そのつもりで登山靴を履いてきており気合いじゅうぶんである。ただ、日野春駅で下車した人は私のほかに数名しかおらず、その中に桜をめざして歩く様子の人は皆無であった。駅から神代桜までの道には案内も何もなくて、本当にこの道であってるのかなと少し不安になる。しかもここでスマートフォンのマップ機能がフリーズし使い物にならなくなる。用意していた紙の地図だけを頼りに出発。
林道を下り、橋を渡って川を越え、ひたすら歩く
長くゆるやかな上り坂が、地味にキツイ
歩くこと60分ほどで、目的地が見えてきた。そこが目的地だということは、遠くに見えるあふれるような桜の木でわかった。神代桜は「実相寺(じっそうじ)」というお寺にあるのだが、ここは多くの桜が咲き誇る花の寺なのだ。
行く手にこんもりと、ピンクの木々が見えます
ゴールが見えて気持ちがはやる。境内に入れば、いよいよ神代桜とご対面。