旅と日常のあいだ

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綿矢りさ『パッキパキ北京』感想&万城目さんの直木賞待ち会エピソードが楽しい

綿矢りさの最新作は、コロナ禍まっただなかの北京が舞台。

コロナ禍の北京で単身赴任中の夫から、一緒に暮らそうと乞われた菖蒲(アヤメ)。過酷な隔離期間も難なくクリアし、現地の高級料理から超絶ローカルフードまで食べまくり、極寒のなか新春お祭り騒ぎ「春節」を堪能する。街のカオスすぎる交通事情の把握や、北京っ子たちの生態調査も欠かさない。これぞ、貪欲駐妻ライフ!

パッキパキペキン。もうタイトルの響きからして痛快。元気で明るくて勢いありすぎる「人生エンジョイ勢」な主人公に影響されて、こっちもパワー出た。見知らぬ土地でも自分を貫いてガンガン動く心意気、読んでて気持ちいい。

綿矢さん、2022~2023年に実際に北京に住んでいたそうで、その経験をもとに書いたとのこと。今の北京のリアルな風景がありありと描かれていておもしろい。冬の寒さが半端なくてみんなダウンでぷくぷくに着膨れてるとことか。

どこにいてもどんな状況下でも、背すじを伸ばして自分のやりたいようにやって楽しんだもん勝ちだな!と思った。実行するのはなかなか難しいけど、だからこそ主人公のめちゃくちゃな豪快さに惹かれるわ。

 

余談だけど、綿矢りさ、万城目学、森見登美彦の3人が仲良しで(京都つながり)、ときどきつるんでるという関係性が大好き。最近のエピソードとして、先日の万城目さん直木賞発表前にモリミーが待ち会をやろうと言い出して、綿矢さんも来ることになり、いざ集まったところでまず脱出ゲームに行ったという話とか。なごむわ~。

▼森見さん本人のブログに詳しく書いてある。おもしろい。

tomio.hatenablog.com

 

▼こっちはまた別のエピソード。メンバー豪華すぎ。タイトルだけでニヤける。

万城目学、森見登美彦、綿矢りさの三氏、京極夏彦おじいちゃんのお宅へボードゲームをしに遊びに行くの巻 - Togetter