野々市市の【ニオール】にパンを買いに行く。平日にゆっくり味わうべく、土曜出勤の代休をやりくりして、いざ店へ。
いつ見ても超絶スタイリッシュでかっこいい外観。
スペイン産生ハム、ルッコラ、トマト、チーズのサンド842円。これを求めてたの、生ハムが食べたかったのー！ずしっと大きめで両手に余るくらいのサイズ。はみ出す脂身が、とろりと柔らかな甘さを想起させて誘ってくる。
パンの表面はカリッと香ばしく、でも見た目ほど固くなくスッとかみきれる。中はムチムチして噛むほどに旨みが重なっていく感じ。生ハムの塩気、チーズの香り、ルッコラの苦み。もう、夢中で食べた。なんだろな、とにかくパンがべらぼうにおいしいのだよね。その絶対的な基盤があって、シェフが思いのままに好きなものおいしいものをはさんで「どうだ！」というような、自信やわくわく感がみなぎってこちらも嬉しくなるような、そんなパン。842円の満足感がじゅうぶんにある、ありすぎる。
それから、パンいろいろ少しずつを紙袋にまとめたお試しセットが売られていたので購入。たぶん初めて出会った。これで500円ちょっと。フルサイズあるいはハーフサイズを買う前に味や好みを確かめられるのはすごくいい。
国産全粒粉＋シチリア古代小麦粉のパン・コンプレ（上）、フランス産小麦粉のトラディション（右下）、トラディション生地にカラメリゼしたナッツやくるみを練り込んだプラリネ（中央）。左下は名前を忘れたけど、ドライいちぢくやくるみが入ってる。
それぞれ軽く温めて、オリーブオイルやはちみつをつけて食べた。いやもう、どれもこれも本当においしい……（語彙力の限界）。ずっと口の中から消えないでほしかった。コンプレは比較的くせがなく柔らかめで子どももお気に入り。ほかは「ちょっとかたい」と４歳児らしい感想であった。私はプラリネが大好きだった。ナッツごろごろの食感と、ナッツに負けない生地との相性。トラディションは言わずもがな。これに。自分で生ハムとルッコラを買ってきてサンドすればいいんだよな。
ニオール、たまに食べてはおいしさにうなり、その存在感や独自性ゆえに大いに語りたくなってしまう。今は休止中だけど８番らーめんの餃子をはさんだパンを作っていた時期もあって、ニオールが解釈する餃子パンとはいかなるものなのか、ぜひこれも食べてみたい。
NiOR（二オール） 石川県野々市市白山町392
