旅と日常のあいだ

石川県発、近場の寄り道から海外旅行まで。見たもの、食べたもの、面白いことの共有。


スタバのホイップについて、長々と考察する

スターバックスコーヒーに行くと、必ずホイップクリームがのった商品を買ってしまう。というかむしろ、ホイップを摂取するためにスタバに行く。コーヒーが好きなわけでも、雰囲気に惹かれているわけでもなく、ホイップめあて。だってスタバのホイップおいしいんだもの。甘くなくて、脂肪分高めで、もったりしてて、私好み。

そんな私のオーダーは、いつだって「ホイップクリームを多めで」だ。もういっそ「コーヒーは入れなくていいから、そのカップをホイップで満たしてくれ」と言いたいくらい。本当に。

スタバのドリンクは、無料でホイップを増量してくれる。この技の正式名称は「エクストラホイップ」。しかし私には、店頭で「エクストラホイップで」と言うことができない。なんというか、そんな用語を当たり前のように発するのは通ぶってる感じがして気恥ずかしいから。でも、ヘルシー志向のこのご時世にあえてホイップ多めといういばらの道(?)を選ぶ自分がちょっと誇らしかったりもする。なんていうの、背徳の美学? わかってる、自意識過剰なのはわかってるわ!

ホイップ好きな私は、なにしろ食感重視。だから絶対にホットは頼まない。だってさー、温かいコーヒーの上だと、ホイップがすぐにしゅるしゅると溶けてしまうから。口の中でもわもわさせる醍醐味が失われてしまっては意味がないのさ。そうなると必然的にアイスなわけで、この時期だとフラペチーノが主流になる。しかしこれも注意が必要。うまく飲まないとカップの下に沈殿している氷とホイップが出会ってしまい、そうすると冷やされたホイップが分離してしまうのだ。氷の溶けかけた薄ーいコーヒー液、その上に分離して浮いているホイップ。これは最悪。目も当てられん。

ところで最近、同じスタバでも店舗によってホイップの状態(質?)が違うことが多くて困惑気味である。 いちばんイヤなケースは、ホイップがゆるいこと。絞り出されたホイップのエッジが全然立ってないときがある。とろーんと垂れちゃって、口に入れてもすぐにしゅーんと溶けてしまう。これは困る。だって私、スプーンですくってモグモグやるのが好きなのに。こんな口どけは求めてないんだ!と、プラスチックスプーンを振りかざしてやりたくなる。

それからもうひとつは、ホイップが、なんていうかスカスカになってるときがあること。残りが少ないのに補充しないで無理やり絞り出しただろう?って感じに、空気を含みすぎてボサボサで、なめらかさが足りてないときがあるんだよなあ。そうじゃないんだ!と、これまたプラスチックスプーンを突き立ててやりたくなる。私が欲してるのはこんなんじゃあないんだよ!!

しかし最も改善してほしいのは、注文した商品ができて客を呼ぶ時の仕組みだ。誇りと恥じらいを含みつつ「ホイップ多め」とそっと注文してるのに、大勢の客が待ってる中、できあがった商品(ホイップが盛りもりでプラスチックのふたからはみ出しそう)をズイッと差し出しながら実に軽快な調子で「ホイップ多めでお作りしたお客様ぁー!」っていう、あれ! その一瞬、まわりの客が「うわっ、そんなもん食べるの? 太るぞ」みたいな目でこっちを見る、あのいたたまれなさ。あ・れ・が・や・だ! ええ、わかってるってば、それもこれも過剰な自意識が生んだ被害妄想なんでしょうよ。

で、「大盛りホイップを注文したのはアイツだ」という視線にさらされながら(大げさな)、しかしここで恥ずかしがっては本当に恥ずかしい人になってしまうぞと思い直す。そんなわけだから、できる限り堂々と、気高い感じでカウンターに進み出て、「ありがとう」と微笑みつつ受け取るようにしている。「こんなたっぷりの脂肪分を摂取してもなお、こんなに爽やかよ」というアピールだ(何のための・・・)。

いったい何の話なんでしょう、これは。そうそう、ここにこんなにも熱烈なホイップファンがいますから、静岡県下のスタバはホイップクオリティを一貫させてくださいという切なる要望なのだった。 ところで、店頭で同じようにエクストラホイップで注文してる人を見かけたことがないんだけど、何でなの?みんなホイップは好きじゃないの?増量できることを知らないだけなの?どうなの?