旅と日常のあいだ

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レトロ喫茶で名物プリンを。金沢【東出珈琲店】

仕事休みの平日に、金沢の人気店【東出珈琲店】へ行ってきた。近江町市場のすぐ近く、カフェではなく喫茶店と呼びたいクラシカルな雰囲気。かつては店内喫煙OKで、それが嫌で行くのを断念していたのだけど、数年前から完全禁煙になった。たいへん喜ばしい変化。

三角に切り分けたプリンが有名で観光客に大人気。最近はラブライブのさやかちゃんがこの店を推したそうで聖地巡礼者がたくさん訪れている、ということをXにて知る。さやかちゃんいい趣味してるぅ~。

土日は行列必至だけど、平日11:45、店の前には誰ひとり並んでいなかった。やった!と近づいてみると、ドアノブに「12:30 Open」の札がかかっている。公式には9時開店なのに、ていうか中にお客さん見えてるのになんでー? とりあえずいったん離れて周辺をぶらぶら。12:30に戻ってきて、行列なしですんなり入店。

 

プリン450円(飲みものを頼むと50円引き)と東出ブレンド480円。プリンは自立する固さだけど、口に入れるとはかなくとろける柔らかさ。なめらかで濃厚でやわやわ…何この夢のようなおいしさは…。人生史上ベストなプリンかもしれない。カラメルソースはしっかり甘くしっかりほろ苦くてコーヒーとの相性最高。これは食べるべきだわ、そりゃラブライバーもほっとかないわ。

カウンターの長い木製テーブルは使い込まれてつやつやと光っていた。木製のイスには緑色のベルベットの座面。ずらりと並ぶコーヒーのびんやブリキの缶もいい感じ。

開店時間について尋ねたら、この日は午前9時からまとまった数のお客さんがずっと続いたそうで、「このままだと休めないので少し空いた時間帯にいったん閉めました。ふだんは通し営業です」とのこと。私が座ったあともお客さんは途切れず、テーブルの空きを待つグループが何組かいた。カウンターには常連らしき一人客がちらほらで、書き物をしたり雑誌をめくったり。

私はコーヒーをブラックで半分飲み、後半はミルクを足しながら、持ってきた本を読んだ。角幡唯介『書くことの不純』。ふと見たら、隣席の品の良さそうなおばさまは漫画『BASARA』を読んでいた。懐かし〜。名作よね!