友人と待ち合わせて東京さんぽ。主に御茶ノ水~浅草あたりをうろうろ。行きたかった場所、偶然見つけたもの、どれも楽しくて嬉しい出会いだった。おいしいものいっぱい。
まずはパーラーヒルトップ(山の上ホテル)へ。「パーラー」というレトロな響きや瀟洒な雰囲気に惹かれてのセレクトだが、向かう道すがら、今日の私たちの服って、ホテルでお茶をするにはややカジュアルすぎるんじゃないかと気になりだす。私も友人も上半身はボーダーで足元はスニーカー、「山の上」ホテルなのに、むしろマリンルックなコーディネートだし。 若干気後れしながらロビーを抜けてパーラーへ。クラシックだけど明るくて居心地のいい内装で、ひとまずボーダーでもスニーカーでも大丈夫だった。ふぅー。
サバランを注文。2種類のクリームとオレンジが層になってきれい。
水出しコーヒーも頼んだのだが、グラスになみなみ入ったコーヒーとともに、それとほとんど同量くらいの超大量のシロップのピッチャーがついてきたのはどういうことだろう。しかも友人の調べによると隣席のお客さんはもっと小さいピッチャーだった模様。私が無類の糖分好きだと思われたのかしらん。
続いては浅草で開かれているスタンプショウなるイベントをのぞきに行く。古切手とか風景印とか、郵便趣味にまつわる展示がひしめく、静かだけれど濃密な熱気が充満する会場だ。私の風景印熱も爆発的に高まって、興奮のためなのか何なのか、めまいがして気分が悪くなるほどだった。というかたぶん、あれは軽い熱中症だったと思われる。全国的に気温が急上昇した日だったからな・・・。外に出て、水分をとって深呼吸してなんとか正気を取り戻す。
浅草寺方面に向かう途中の商店で、「ペリカンの食パン入荷あり」の貼り紙を見つけて迷わず入店。本店でも予約しないとなかなか買えないのに、こんな場所でお目にかかれるとはツイている。私も友人も、角食パンを購入。(前に買ったのはいつだっけ、と思ったらちょうど1年前だった→浅草ペリカンの食パンを買う)
それから、有名和菓子店「亀十」でどら焼きを購入。いつ通っても店の外に行列ができている人気店で、気になりつつもスルーしていたのだが、うまいこと行列が途切れたタイミングで入店。どら焼きは1つ360円、たぶん我が人生で最高値。何がどう有名なのかを知らないままに買ったけれど、あとで食べてみてびっくりしたのが生地が一般的などら焼きと違ってふわふわと柔らかいこと。しっとり柔らかというより、舌の上で軽やかな感じ。おかしな例えだけれど、最近のパンケーキっぽいというか。非常に食べやすくて、食べた瞬間もう一口ほしくなる具合なのであった。美味。
おいしいもの探しはまだまだ続く。次のお目当ては「天国」という喫茶店。雑誌とかでよく紹介されているのが、「天国」という焼印が入ったホットケーキだ。ホットケーキが有名なのか焼印が有名なのか、まあともかく「天国」という単語のインパクトよ。Google Mapで「天国」を検索し、てくてく歩いて向かう。ここも行列ができるお店だが、果たしてどれくらい人が並んでいるのかな・・・と思いきや、進むうちに明らかに道がせまく入り組んだ感じになり、店が減り、人の数も少なくなってきた。静かでおかしいなと思ったところで、前方に「天国」という看板を発見。いや待てよ、人っ子ひとりいないではないか。よく見れば看板には、私たちの目指す「喫茶 天国」ではなく、「浅草 天国」と書いてあったのだった。いったい何の店なのよう! Google Mapに頼りすぎた自分を呪いつつ、ていうかこんな近距離に「天国」なんて名前の店が2つもあるなんて信じられないぜと思いつつ、まったく逆方向であった本物の天国に向かってやり直し。
やっとたどりついた「喫茶 天国」の前には15人ほどが並んでいた。はー、空腹。本命は間違いなくホットケーキ一択なのだが、しょっぱくて食べごたえのあるものを欲する気持ちがわいたため(何しろ朝からケーキしか食べてない)、ホットケーキとホットドッグを友人とシェアすることにした。
天国のホットケーキ。2枚重ねで出てくる。ペラっとめくったら、下の1枚にも焼印がされていたのが嬉しかった。
こちらが天国のホットドッグ。チーズのせ。
ほかにも焼き菓子の専門店に行き、フルーツパフェの店に行き(行列ができていたので断念)、パン屋さんに行く。よく歩き、こまごまとしたものを買い、よくしゃべって笑った一日だった。
帰り道、馬喰町駅のそばで発見、北斗星のホテル。今はなき寝台列車の実車部品を内装に利用したりしているらしい。2010年に北斗星に乗って札幌に行ったことを思い出す。
今回の戦利品(の一部)。ビーバーブレッド(東日本橋)のパンいろいろ、亀十のどら焼き、ペリカンの食パン。
ビーバーブレッドの食パンはまわりの焼き目がしっかり香ばしくてむっちりした噛みごたえがあるところが特徴的。ペリカンは白い部分がみっちり詰まっていることと、バターなのか小麦なのかほんのり甘い味と香りがずっと続くことが特徴的であり好きなところ。どちらも違ってどちらもよいけど、私の中でまた手が伸びそうなのはペリカンだな。