旅と日常のあいだ

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2013夏 南アルプス、北岳~間ノ岳(3)

北岳間ノ岳の登山記録3回目。前回の記事はこちら

 北岳山荘前のテントで目覚め、日の出を見ながら荷物をまとめて午前5時15分に出発。昨晩は体が痛くてつらくて、もう二度と山登りはイヤですっていうくらいだったのだが、朝のいい空といい景色を見たら元気になり、めざすは隣の間ノ岳(あいのだけ)。

山から山へ憧れの稜線歩き、ついに初めてのアルプス縦走である。右を見ても左を見ても雲海と空と山だけが広がるこの場所で、ああ、縦走って最高だなあ!と思いながら。

途中にアップダウンはあるものの危険な箇所や急な道はなく、気分よくテンポよく進む。北岳間ノ岳のあいだには「中白根山」という山があって、実はこれも3,000メートルを超える高い山なのだが知名度はほぼゼロ、日本の山岳標高ランキングにも登場しない。存在しないことになってるのが不思議で調べたところ、中白根山は「北岳の付属物」という扱いだそうで、だから一つの山としては記録が認められていないということであった。そんな気の毒な。

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その中白根山のピーク。標高3,055メートル。

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間ノ岳へ続く稜線がきれい。しかし、似たような高さに見えるピークがいくつも連なっているため、どれが本物の間ノ岳なのかわかりにくい。やっと山頂だ!と力を振り絞って頂上にたどりつくと、その先にさらに高い山が登場する、という繰り返し。

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富士山を見ながら間ノ岳に近づいていく。三度ほどニセ間ノ岳にだまされつつ、テント場から1時間30分ほどでやっと本物の山頂に到着。

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間ノ岳!ここが日本で4番目に高いところ!串団子みたいな標識がかわいい。

山頂は非常な強風が吹いており、帽子がとばされたりデジカメを落としたりした。しかしまあ、なにしろ素晴らしい眺め。遠く北アルプスまで見えて、去年登った槍ヶ岳のツンとしたとんがりもわかった。

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やはり富士山。この山だけは、ほかと見間違えることはない。ひととおり景色を楽んで、来た道を折り返す。さあこのあとはいよいよ本丸、北岳へ。