旅と日常のあいだ

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南極旅行14 写真講座と南極発見の歴史とアフタヌーンティー

14時からの南極初上陸に備えて客室で準備をしていたら、その直前に船内放送があった。そろそろ集合の合図か?と思いきや、強風のため上陸は保留、しばらく様子見ですとのこと。

◆ひとつ前の記事(南極旅行13 乗船3日目、追い風のおかげで南極上陸チャンスが到来

上陸にはエンジン付き・10~16名定員のゾディアックボートを使うのだが、風速50ノットだとボートを下ろすことができず、現在は20ノット。さっきまでは風が穏やかだったのに、でもまあ仕方ない、ここは南極だからな。昨日の晩に船長も言ってたもの、「自然の前にはどうにもならない、それが南極です」って。気持ちを切り替えるべく、部屋の洗面台で靴下やらシャツやらを洗濯した(有料のランドリーサービスもあるけれど、私たちは一度も利用せず、部屋で手洗い&部屋干し作戦)。

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午後はカメラ講座に変更になり、シャッタースピードとか絞り値とか、これはこれでためになった。南極の氷は自分の目には青く見えるのだけれど、この青みを写真で表現したいときは「撮ってから色調整をするのも一手」ということで、なんていうか、そりゃそうだよなという思いと、それでいいのかという思いが交錯したことよ。

講座後の放送で、風がますます強くなっているため本日の上陸は中止との案内あり。講座の間に条件が好転すればいいなという淡い期待は裏切られた。あーあ、残念。

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15:30からラウンジのフタヌーンティーに行く。サンドイッチとケーキとコーヒーでおやつ。きゅうりサンドイッチが妙においしい。朝も昼も、この船では好んできゅうりを食べている。普段はそうでもないのに、なんだろう、ビタミンCを欲しているのか?

16:30からは南極発見の歴史講座があって、これがおもしろかった。アンタークティカ号という船のドラマがすごくて、南極の3地点でそれぞれ越冬する羽目になり、しかし通信手段がなくお互いが無事であることも知らず、しかし最終的には合流を果たして助かるという。

18:30からはラウンジにてリキャップ&ブリーフィング(今日のおさらいと明日の予定)。スタッフによる船内設備の説明とか天気の見通しとか。明日は南極大陸にもっと近づき風もおさまる見込み、午前中に2グループに分かれて1時間ほどの上陸ができるでしょうとのこと。頼みます、そろそろ陸地を歩きたいし、ペンギンを見たいよ!

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19:30ごろデッキに出てみた。空は明るいが、あまりの風の強さで顔が痛い。たとえボートに乗っても顔を上げていられないだろう。

この時点で私の船酔い症状はほぼおさまり、食欲と元気はまあまあ。夫は船酔いが続いているようでだるそう。20時過ぎに夕食へ。昨日と同じようなコース料理なのかな、そんなに食べられないぞと警戒していたら、今日は「イタリアンマーケット」と銘打ったブッフェスタイルだった。よかった、適量を選べる。しかし毎晩こんなふうに趣向をかえてくるとは手が込んでるなあ(と思ったが、この日以外の全日程で夕食はコース料理だった)。

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ラザニア、ナスのグリル、野菜サラダとか。ペンネやスパゲティやティラミスなどの濃厚系はスルーした。というのも、船の揺れが大きくなってきてテーブルにいる間にもぐわんぐわんと体が傾く始末、それを受けて食欲の完全に失せている夫を前に私も気分が悪くなってきた。

早々に部屋に戻って酔い止め薬を飲む。いかん、もう4回めの摂取。乗船前、「私は酔わないから薬は1つもいらないよ」と豪語していたのに。シャワーを済ませて22時、頭や胸のあたりのぼんやりとした気持ち悪さが復活し、唇が乾いて突っ張るような違和感があり(疲労やストレスが唇に顕著に反映されるタイプです)、そして猛烈な眠気。ドレーク海峡を抜ければ波は穏やかになると聞いていたのに話がちがうぜ!!と思いながら寝る。明日は朝食前に景色のいい水路を通るということなので早起きしたい。