ある朝、いつも使っているめがねをかけたら強烈な違和感。めがねのつるが耳に接する感じも、鼻に当たる感触も、レンズを通した視界の具合も、何もかもがいつもと違う。度数が合わなくて酔いそう、気持ち悪くなりそう、どうなってんのと思いつつ、めがねをかけたままで鏡を見てみた。
そうしたらまあ、顔の上でめがねが盛大に傾いているではないか。傾いているのが私の顔なのかめがねなのか一瞬迷ったけど。めがねは水平を失って、顔の上に斜めに乗っかっていた。何これ。はずして机に置いてみたら、うーむ、安定感ゼロ。右の耳掛けを机にあてると左の耳掛けが高く浮き上がるような状態で、とてもじゃないけど使用できないしろものになっていた。一体なぜ。いつの間にこんなことになったのか謎。昨日は一日中普通に使ってて、寝る前にはずして、そんで朝起きたらこうなってるってどういうことなんだ。もはや記憶が定かじゃないけど（半日前のことなのに）、寝る前にめがねを踏んだり落としたりしたのかな。ああ、本当に謎。
すぐに直したいのでめがね屋さんに持っていった。このめがねを買った店ではないけれど、何かしらの手当てはしてくれるだろう。その間の代打として、普段は引き出しに眠っている予備のめがねを着用。普段とは色や形がちょっと違うものが顔に乗っかったことに対して子どもが何か反応するかと思ったが何もなかった。そういうものかい。
店に持っていけば、ネジをしめるとかつなぎめの部品を取り換えるとかで処置してもらえるだろうと思っていたが、そういうわけにはいかなかった。めがねを見分した店員さん、「つるに亀裂が入っているのでどうにもなりませんね」と一言。亀裂！ なんで？ 私の知らぬうちに、誰かがハズキルーペばりにお尻踏みでもしたんだろうか。誰かって、誰……。
ともかく、替えの部品がないとどうにもならないので買ったお店に相談してみてくださいとのこと。ちょっと遠くてすぐには行けないので、それまでは代打のめがねで過ごすしかない。もう二年くらい使ってなかった代打めがね、久々にかけてみたら度数もあってるし掛け心地もいいし、なんだかこのままスタメン入りしそうな気配なんだけどね。でももしこれが壊れたらほかには替えがきかないので、早々に修理に行かないと。
子どものおもちゃ。めがねを引っ張ると、「びよよ～ん。イテテテ、やめてよ～」という（非常に楽しげな）音声が流れる。いたずら防止というより、いたずら心を大いに刺激するアイテムな気がする笑。
