旅と日常のあいだ

石川県発、近場の寄り道から海外旅行まで。見たもの、食べたもの、面白いことの共有。


おいしいナンと、ホタルの夜

おいしいナンを食べたくて、前に行ったことのあるビリヤニ専門店へ行く。「ジョニーのビリヤニ」という人気店。ビリヤニ専門店だけどナンも出していて、私は前回もナンを食べた。焼き立てのナンってめちゃくちゃ幸せよね。バターチキンカレーとナンのセットを注文。子どもの分として、ナンは1枚追加。夫は「本日のビリヤニ」を食べていた。何味だったかは忘れた。

笑っちゃうほど大きいナン。6歳児の手とサイズ比較してください。子は、ぷくぷくにふくらんだ部分を見て「うわ~、大量のキノコが生えてるみたい!」と表現していた。

生地は薄め、裏側はこんがり香ばしくてクリスピー。食感が軽くてあっさりめなのでまったく飽きず、ちぎっては口に運ぶ動きが止まらない。バターチキンカレーをつけると、ほの甘さと塩気とスパイスが渾然となってこれまた止まらない。ナンってふわふわ系とかもちもち系のタイプもあってそれはそれで好きなのだが、あとから思いのほか胃腸にずっしりくることもある。しかしここのナンはそれがない。最後まですいすい食べられて、食べ終わってからも「あ~、また食べたい」と思える。ともかく私の好みに合ってておいしいってこと。

* * *

夜、兼六園でホタル鑑賞のための特別開園をやっていたので出かけた。いつもは閉まっている夜間帯に、しかも無料開放という太っ腹なイベント。夜のおでかけ、しかもホタルを見るという非日常感ゆえに子どもはとても楽しみにしていた。入園した19:30時点では日没後とはいえ空も足元もまだまだ明るかったけれど、20時頃ようやくあたりが暗くなってくる。園内を流れる水路沿いにしゃがみこんで目を凝らしていると、草の茂みに小さく明滅する光が見える。ふわふわと漂うように動いているものもある。子も私もホタルを見るのは初めてではないが、やっぱりめずらしいので嬉しい。場所を少しずつ変えながら楽しんだ。

出口に近い最後の水辺で、子どもの手に触れそうな位置に飛んできたホタルがいて、子はそれが今日いちばん印象に残ったらしい。帰り道で「すごく近くにきたホタルがいたね」とうれしそうに思い返していた。