旅と日常のあいだ

石川県発、近場の寄り道から海外旅行まで。見たもの、食べたもの、面白いことの共有。


祭りで踊り歩いて雑念を消す。ストレッチは裏切らない。

先日、市の祭り行列に参加して、車両規制した大通りを練り歩いた。そろいの浴衣で、民謡に合わせて踊りながら2時間くらい。去年初めて参加して意外なほど楽しかったので、今年も絶対出たいと思っての2回目。

祭りとか踊りって傍目に見てるだけだと「よくやるなー」「何が楽しいんだろ?」って思うんだけど、いざ自分がその中に入ってみると没入感がすごい。祭りにもいろんな性格があるだろうしウェーイ!みたいなノリなら近づきたくないけど、私が参加したのは盆踊り的なもので、全員が同じ方向を向いて、どちらかというと粛々と淡々と進んでいく感じ。初めのうちは振付に自信がないので周りを見てばかりだけど、次第に体が勝手に踊るようになってくると、意識が音楽と自分の指先だけに集中していくのがわかる。わかるというか、ふとした瞬間に「あっ、さっきまで景色も雑念も何ひとつ感じてなかったな」と気づいて、「無の状態になってたな…」と思うことの繰り返し。静かにハイになってるというか、一種の瞑想状態というか。大人数で踊ってるのに(今年の参加者は8500人!)自分の意識が及ぶのは自分ひとりだけというこの心持ちがなんとも不思議でくせになる。というわけで、来年もぜひ参加したい。

踊り終わって、体の疲れは全然だけど、足の裏がだるくなった。クッション性ほぼゼロの草履で2時間ペタペタと歩き続けたので無理もない。後日、マッサージ店で足つぼ&全身もみほぐしコースをお願いした。肩や肩甲骨をさわった施術者のお姉さんから「すごく柔らかいですね、ここまで柔らかくてよく動くお客さんはなかなかいませんよ!」と驚かれる。そうかそうかよく動いてるのか。実は同じ店で1年前にもマッサージしてもらったのだが、そのときは「肩がごりごりに固く盛り上がっていて北斗の拳みたいです」と言われたのである。北斗の拳! 鍛え上げた筋肉ではなく、頑固なコリによる北斗の拳!それからというもの肩甲骨まわりのストレッチを習慣化してずっと続けてきたのだが、その効果が今ここに「柔らかくてよく動く肩」として認められたのがうれしい。すごいな、運動習慣によって身体って変えられるのねと実感。ユワッシャー!

一方、足裏をさわりながら「腰や肩はそうでもないのに足に疲れがたまってますね」と指摘される。こないだ踊り行列に参加しまして…という話をしたら、お姉さんも好きで毎年参加しているとのこと。なんという奇遇か。お姉さんは、「盆踊りいいですよね、旅行先のお祭りなんかで飛び入り参加OKだとすぐに入っちゃいます~」とも言っていて、いや私はそこまでじゃないしその発想はなかったけど、確かに今なら楽しさがわかるなチャレンジしてみたいかも、と思った。足裏をグリグリと揉まれながら。