旅と日常のあいだ

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子どもと散歩、境界マークさがし

このところ、散歩中の子どもがはまっているのが、地面につけられた境界マーク探し。私がまったく気にとめてなかった場所で、ここにもあった! こっちにも!と見つけて教えてくれる。3歳児の目線の低さと観察眼よ。

当然、これなに?と聞いてくるので「境界のしるしだよ。自分の家とお隣の家の、さかいめのこと。こっちは自分の家ですよ、こっちは別の人の家ですよ、っていう分かれ目のこと」と説明する。子は小さな声で「さかいめ…。わかれめ…。こっちは別の人の家ですよ…」とつぶやいている。そのうち、境界マークを見るたびに「これはね、きょうかい。さかいめ。こっちは別の家ですよのしるし」と言うようになり、おお、今まさに、人が未知の概念や単語を獲得していく過程を目の当たりにしている!と思って感動する。

そして、意識して見はじめると、矢印が垂直のもの、対角線のもの、T字のものなどいろいろな種類があることに気づく。子がきっかけで、私の好奇心や知識も刺激されて広がっていくなあという相互作用を実感。日々こういうことが起こるのが子と過ごすおもしろさのひとつだなと、散歩の道すがら、しみじみ大切に感じたのだった。