旅と日常のあいだ

石川県発、近場の寄り道から海外旅行まで。見たもの、食べたもの、面白いことの共有。


アナログな穴場図書館と、穴の空いたお得なおやつ

2019年春にオープンした野々市の複合施設、カミーノによく行っている。お目当ては図書コーナーなのだけど、ここが超穴場。スペースも本棚も小さいけれど、行くたびに新刊や話題作が続々と並んでいる。芥川賞・直木賞候補作とか、本屋大賞関連とか、新聞で紹介されていたなという新作とか。そういうメジャーどころの小説は市立図書館だと何十人もの予約待ちになっているけど、カミーノでは普通に本棚に置いてあること多数。ここには誰も本を借りにこないのだろうか。だいたい、これまで十回以上行っているのに、いつ行っても私以外の利用者に出会ったことがないのだよね、信じられないことに。私が行かない時間帯に利用者が集中しているという可能性は……低そうだな。

本の借り方は恐るべきアナログさ。事務室に声をかけるとA4用紙を渡されるので、ここに自分で氏名・住所・電話番号を記入する。さらに、借りる本のタイトルと、表紙に貼られたバーコードの数値を記入するのである! バーコードを機械で読み取るのではなく、数値を人力で書き写すことの意味とか手間とかが謎。バーコードの利便性を完全に無視した所業である。その用紙は眼の前で分厚い二穴ファイルに綴じられ、書き写した数値を何かに利用しているのかどうかも謎だ。

これが本を借りるたびに繰り返されるのである。毎週のように氏名やら住所やらを記入する面倒くささ、令和の時代に何やってんのという感じだよ。時代から取り残されているこの不便な仕組みこそが、利用者の少なさ=私にとっては本が借り放題、という状況を生み出しているのだとしたら、改善してほしいようなしなくてもいいような。なんだか複雑な気持ちだよ。

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本を借りたあと、敷地内にある「1の1 NONOICHI 」のショップをのぞく。材料がシンプルでおいしい「ウフフドーナチュ」の、型崩れオールドファッションという詰め合わせがあったので購入。ショップは何度も見ているけれど、この品には初遭遇だった。5個入りで250円というお得さ!(きれいな形の個包装のものは確か150円くらい) 見た目のいびつさなんて気にしない、というか、むしろこの奔放なかたちが微笑ましいくらい。さっくりしていて、おいしかった。やはりカミーノは穴場だな。

◆ウフフドーナチュ https://ufufu-ufufu.com/