旅と日常のあいだ

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初夢2019。もっといいところを見せてくれ!と夫に言いたかった

2019年の初夢の話。

夫と一緒にバスに乗ったのだが、混み合っていて隣どうしに座ることができないので別々に座ることに。夫は車両の中ほど、私はその3列ほど後ろに着席した。あるバス停に到着したところで後方からビニール袋が飛んできた。不審に思い振り返ると見知らぬおばさんが私に向かって投げつけたようだった。ほかにもゴミくずを投げられ、「えっ何この人こわい」と思う間にもおばさんは私に近づいてくる。そして、手に持ったボールペンを振り回してペン先で攻撃しようとしてくる。私は抵抗しつつ前方にいる夫の名を呼んだ。早く気づいて助けてほしいという一心で、必死に叫んだ。夫はこちらを振り向き、おばさんに襲われている私を見て目を大きく見開いた。ほら、早く応戦して!と祈る私。しかし夫はただ目を見開くのみ、声を出したり立ち上がったりこちらに歩いてきたりということを一切せず、自分の席でただ驚いた顔をしているだけ。その薄すぎる反応に私はめちゃくちゃに憤慨し、夢の中で鼻息を荒くしたのだった。

* * * * *

という哀しい内容。ハッと目覚めたとき、自分の鼻息が夢と同じように「フーンッ、フーンッ」てリアルに荒くなってるのがわかった。ちょっと待て、今のが初夢だなんて切なすぎる。夢とはいえ、夫のあの対応については本人に申し立てをせねば気が済まない。まだ日も昇らぬ夜明け前の時刻だったけれど、隣の夫をうかがうと半分起きているような気配。私の鼻息が荒すぎて起こしたのかもしれんが、自業自得よ。

「ねえねえ、ちょっと聞いて」「うん?」「今さっき見た夢で、一緒にバスに乗ってね……」と話し始めたところ、夫は「うん、うん」「それで?」と相づちを打って応じた。私は「で、知らないおばさんが攻撃してきて。ものを投げたりペンを刺そうとしたりしてくるんだよ。すごく怖くて何回も名前を呼んだんだけど、君はこっちを見るばっかりで結局助けに来てくれない。なんでよ?って、怒りたくなるやら悲しいやら。あの反応の薄さは何なの、もうちょっと対応のしようがあるでしょ!」と一息に語った。

語り終えたとき、夫からは何の反応もなかった。少し待つとただ静かな寝息だけが返ってきて、私は夫が眠りについたことを知った。嘘やろ、この人寝てるで! 反応の薄さに憤る私の前で、夢の中でも現実世界でもこんなにもマイペースに無反応を貫くとはなんという男であろうか。布団の中で、ひとり悔しさをかみしめる明け方でしたとさ。

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写真は近所の店先に飾られていた花。ロウバイと、南天(千両かも)