旅と日常のあいだ

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2018年台湾その3 活字店「日星鋳字行」でオリジナルのハンコ作り

台湾旅行の続き。前回の記事はこちらです▼

目指すは台湾で唯一という活字の店。店の名は「日星鋳字行」といい、店内にある活字を好きに組み合わせてハンコを作ることができる。ゴム印ではなく活字のハンコだ。ああ活字! グッと押したら金属の圧力によって紙面がへこむ、あの感じが良いよね。

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作れる文字組のパターンがいくつかあるということなので、事前にハンコの文字組は考えていった。2マス✕2マスの計4文字で氏名を作って、4マス✕4マスで住所を作ろう、というように。

店内はせまい(そして棚にはぎっしり活字がおさまっている)ので大きなカバンをもって歩き回るのは厳禁。店に入ったらまず棚に自分のカバンを置いて身軽になること。活字の大きさやマス目の組み合わせ(2✕2とか、4✕4とか)の見本が置いてあるので、備え付けの紙に、書体・サイズ・マスの組み合わせ・どの文字をどんな並びにするかの指示を書いてお店の人に渡す。

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活字探しはお店の人におまかせ。指示書を見ながらサッサと活字を抜いていく。自分でやろうと思ったら、これ、一字探すだけでも一苦労だわ。

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活字は、漢字はもちろんのこと、アルファベット、数字、ひらがなもある。たいていの住所や氏名は作れるはず。あと、お花とか干支の動物もあった。

私は4✕4の計16マスで住所ハンコを作りたかったので、以下のようにした。

1段目  ◇◇市※

2段目  ◇◇◇町

3段目  ◇ノ◇ノ

4段目  ◇◇◇※

※はスペース(空白)これでちょうど16マス分。

3~4段目は番地などの数字が入る部分で、はじめは算数字を使うつもりだったのだが、店に行って初めて算数字は半角しかないということが判明。1~2段目の漢字と比べて大きさのバランスがとれない&半角数字の線が細くて読みにくいなと感じたので、漢数字を使うことに。また、数字と数字の間はハイフンを使うつもりだったのだが、これまたハイフンは全角しかないということが判明。全角ハイフン「-」は漢数字の「一」と見分けにくいので、カタカナの「ノ」を使うことにした。

ということを、最初の注文時にぜんぶわかって指示できたわけではない。店の人は、私の指示書をもとに活字を棚から抜いてきて、それを4✕4に並べて固定するための台座に付けて、試し押しをしてくれる。それを見て初めて「あれっ、全角のハイフンだと具合が悪いな」と気づいて、修正をお願いしたのだ。気分次第で何度も修正するのはどうかと思うけれど、「ハイフンをやめて日本のカタカナの【ノ】で作り直してください」という依頼には快く応じてくれたので安心した。最終的な試し押しを見てOKを出したら完成。ハンコ3つと黒インクで合計580円なり。入店から完成まで30分くらいだった。

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これが完成品。手で持つ部分が高さ7センチくらい。できたハンコはとても気に入って、手紙を出すときの差出人住所として多用している。

日星鋳字行を出たあと、台北之家という洋館カフェで一休み。カフェへの道すがら、交差点で紙の地図を広げていたら、青年が足を止めて「どこを探しているの」と声をかけてくれた。すわケチャップ強盗か!と身構えたが、そうではなくまったくの純粋な親切心からであったようだ。本当は道すじはわかっていたんだけど、厚意をむげにできず、行き方がわからないふりをして教えてもらったよ。

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台北之家。カフェラテを頼んだらなみなみ300mlはありそうな大量でびっくりした。ミルクの層が厚くてまろやかで美味でした。

▼このあと、衛兵の交代式を見にバスに乗って忠烈祠へ。

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