最近手に入れた九谷焼の皿。初めに何をのせようかなあ、やはり和食だろうかと思いながら、ホットケーキでデビューを飾ることになった。たっぷりの抹茶入り。このお皿はB級品(小さなひびがある、色がまだら、廃盤デザインなど)を割安で放出するイベントで購入した。裏も表もよく見たが特別悪い部分が見当たらない。値札もない。いくらなのかを店内のスタッフにたずねると「1800円」との返事、色も形も大きさも気に入ったし予算的にオッケーだ。そのまま、少し離れた別コーナーのレジに持っていった。会計スタッフはお皿の裏表をチェックし、値札がないことに気づき、「これ、いくらかな」と隣のスタッフに尋ねた。ふたりで皿を見回すこと数秒、「うーん、どうだろう、700円で」と言った。700円。えっ、700円? いいのかい、そんな適当な感じで決めちゃって? 1800円だと思っていたものが700円になった喜びは大きいが、喜びが顔に出過ぎないよう神妙そうな表情で支払いを済ませた。得をしたような、B級品の価格ってあってないようなものだよねというモヤモヤした気持ちが残ったような。
でもまあ、「得をしたなあ!」という気分が上回ったので、その分(+アルファ)でほかにも器を買った。そのうちのふたつ、これも九谷の豆皿。白猫と黒猫。