久々に訪問した、静岡市のカフェつきさむ。前に行ったのが5月だから、かれこれ7か月ぶりだ。
11時30分のオープンめがけて入店しないとすぐ満席になるので、10分ほど前から店の近隣をうろうろ。うろうろしている間に車がプチ渋滞にハマり、近くまで来ているのにたどり着けないぞ!と焦る。なんとか、最後の2席だったカウンター席に友人と滑り込んでセーフ。7か月前に「静岡を離れることになりました」って言ったのを店主さんが覚えていてくれて、「帰ってきたんですか、あちらはどうですか」と声をかけてくれたのが嬉しかった。
「12月のごはん」は、メインがハンバーグ。副菜はマッシュポテト、ラタトゥイユなど。
デザートは豆腐のティラミス。食べた感じが、ほとんど豆腐。だけどクリームっぽくもありチーズっぽくもあり、不思議な美味しさだった。
つきさむはいいなあ、変わらないセンスが貫かれているなあ。いつも一緒に行く友人と、ここは実に素敵だよねえとうなずきあう。店主さんの感じも、白い壁も木のカウンターも、店に並ぶ本のセレクトも、ところどころに置かれた山道具も、つきさむテイストの何もかもが大好きなのだった。
デザートを食べながら、友人が「この本知ってる?」と取り出したのが、私の大好きな編集者・若菜晃子さんのエッセイ集。そんなの出てるとは知らなかったよ、これは心惹かれるなあ、ほしいなあ。タイトルは『街と山のあいだ』。これはときめく。というか、この本もそうだけれど、特別に好きなカフェで美味しいごはんを食べて、山が好きとかこの本が好きだとかを共有できる友人がいて、ティラミスを食べ終えたあとお皿の上に現れる山の絵を見て「これはいい!」と喜んだりできることじたいが、なにやら大変な幸福感。この気持ちを味わいに、次につきさむに行けるのはいつかしら。