旅と日常のあいだ

石川県発、近場の寄り道から海外旅行まで。見たもの、食べたもの、面白いことの共有。


ここにしかない魔性の味。合羽橋の純喫茶「オンリー」

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東京は合羽橋にて、気になる看板に遭遇。素通りしがたい吸引力…!

店頭には手書きのホワイトボードが立てかけてあり、そこに書かれているメッセージは、「当店は、店名通りのただの珈琲屋です。気の利いた物を食べたい方は、先々にある各店の利用をお勧めします。」

謙虚なようでそうでないようで。こんなことを書いちゃう店主はただ者ではない。「店名どおりのただの珈琲屋」か。店名のオンリーってそういう意味なのか。唯一無二のコーヒー店、という意味かと好意的に勘違いしていたよ。

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バタートーストを注文。厚さ5センチはありそう。半分くらいの高さまで切り込みが入っていて、バターがとろけてしみている。パンは浅草の人気店ペリカン製(と、ネットなどに情報あり。店頭には特にその表示が見当たらなかった)。

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コーヒーのソーサーには「オンリー」の文字。豆はお店で店主自身が焙煎している(その様子も見た)。

コーヒーの味を、実はよく覚えていない。店に入った瞬間から、目を奪われるものがありすぎてコーヒーに集中できないほどだったからだ。店主が何度も何度も眼鏡を上げたり下げたりすることとか。外の様子を5秒に一回くらい気にする仕草とか。「予約席」の札が置かれたテーブル席に小学校低学年の子どもくらいの大きさのドラえもん(のぬいぐるみ)が座っていることも、店のあちこちにゴジラのフィギュアが飾られていることも、ツッコミ出したらキリがない。

風変わりな店だったが、私にはギリギリ楽しめる風変わりさだった。人によってはダメだろうなぁ。店を出て、友人と「まさにオンリーワンな店だったね」と評しあう。再訪があるかどうかはわからないが、忘れられない一軒なのは間違いないわ。