最近食べた、おいしいもの。 そんなに昔のことではないのに、今の私には遠い夢の出来事のよう。 (今現在、物理的に、おいしいものを食べられぬ事態になっているから。)
スープたっぷりでちゅるんとした食感。いくつでも食べられそうだった。小龍包のまわりにちっちゃな皮が散らばってるのは何だろね、作るときに指が滑ったのか?なんて言っていたのだが、2つめのせいろにも同じように乗っていたのを見て、ははーんこれは味の違いを示す印なのだなと気づいた。無印は豚肉、印1つはホタテ、印2つはカニというように。なんだかんだでスタンダードな豚小龍包が一番おいしい。
イワタコーヒーのホットケーキ@鎌倉小町通り
焼き目はしっかりきつね色、ナイフを入れると「サクッ」という音が聞こえそうなくらい。生地の厚みもしっかりしている。とろけるとかしゅわしゅわとか半生とか、そういうヤワなホットケーキではない。むちっと詰まっているけれども決して重すぎない、絶妙な具合の生地なのだった。いやあ、ホットケーキが好きだなあ。家でもまた焼きたくなった。ぶあついの。
秋だけのおやつ。飴色のりんごのなんという美しさよ。境目がわからないくらい重なって、ゆっくり火を通して甘さも酸っぱさも溶けあったりんごに、コーヒーがまた合うのだよね。閉店ギリギリまでカウンター席に座っていたら、店主が「もう少し飲むかい?」ってコーヒーのおかわりをサービスしてくれた。わあうれしい。
……というステキなものたちを思い返す今、お腹が空いていようが目の前においしいものが並んでいようが、それを気軽には食べられないという現状。「ダイエット中だから~」とかいうかわい子ぶった理由からではなく、唇の荒れに悩まされているからである。口を開けると痛いんだもの。というか、一定の大きさ以上に開けられない。よって、口にものを入れられない。唇に刺激を与えたくないので、熱いもの、汁物、固いものも控えたい。小龍包なんてもっとも危険な部類だよ。あと、麺類みたいに唇の上を通過する食べ物も避けたいわね。
そんなわけで、1センチ角くらいに切り刻んだハンバーグとか、小さくちぎったパンとかを主に食べている。小さく割ったチョコレートとか。かなり切ない。母に「小さくちぎったパンを食べてる」と話したら「小鳥さんみたいだね」と返ってきて、現実の痛みから遠いところにあるメルヘン的発想に、救われるやら切なさが倍増するやら。早くよくなって、おいしいものをむしゃむしゃ食べられるようになりたいよ、まったく。唇に悩みのない毎日って素晴らしいのよ!ということを、道行く人の肩を揺さぶって、ひとりひとりの唇を見つめながら叫んでやりたい気分です。やらないけど。それで唇が完治するならやるけどね!