旅と日常のあいだ

石川県発、近場の寄り道から海外旅行まで。見たもの、食べたもの、面白いことの共有。


パリ旅6 ヴェルサイユ宮殿がきらきらすぎて疲弊

パリ4日目の前半。前回の記事はこちら

 今日はヴェルサイユに行く。今日も晴れ。そして今日も寒い!アパートのある広場に面したパン屋さんで朝ごはんを買い、高速鉄道の乗り場であるサン・ミッシェル・ノートルダム駅まで歩く。車内でカヌレをむしゃむしゃと食べ、乗車40分でヴェルサイユに到着。駅を出て10分ほど進むと金色の城門が見えてきた。おおお、ついに来た。あれが、かの有名なヴェルサイユ宮殿か! 

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こんな感じで門への石畳が続いている

フランス2度目の私とMちゃん、二人とも初のヴェルサイユである。パリ滞在の途中に一日遠出をするとしたらどこにしようか、モンサンミッシェルヴェルサイユか、はたまた裏をかいて(何の?)ディズニーランド・パリとか行っちゃう?と言っていたのだが、アクセスが良くて行きやすいのと、宮殿のそばに王様が作らせた菜園があるらしいと知って興味を持ったのでヴェルサイユ行きを決定したのだった。なんと王の菜園では京野菜も作っているらしいのだ。どういうことなんだ。

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入場の列に30分ほど並び(今回はよく並ぶ旅だなあ)、順路に沿って宮殿内を見て回る。どの部屋も、調度品の美しさ、きらびやかさは途方もない。真骨頂はやはり鏡の間。奥行きが広くて壁が高くて、右も左も飾りの精緻さは圧倒的、きっと往時はこの鏡にろうそくの光が映って無数の輝きが反射して、その中をドレスも髪型も着飾った殿方やご婦人がくるくると踊りつつ、扇子のかげであやしい目配せ、柱に隠れて恋の駆け引き、グラス片手に政治のあれこれ、とにかくキラキラでえらいこっちゃな光景が繰り広げられていたに違いない。いやはや太陽王はすごいな~としばしぼんやり。

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鏡の間。左の窓は鏡、右の窓はガラスで庭園が見下ろせる

そのあとに見た王妃のお部屋は、壁紙が可愛くて乙女チック満開、プリンセス趣味全開。部屋の中央にはベッドがあるのだけれど、王妃の出産はここで行われ、しかもその様子は近臣たちに公開されていたという。嫌すぎる。だいたい王様も、起床、洗顔、着替えから食事まですべて公開。プライベートではなく公的な儀式であり、その場面を見ることが家臣たちにとっての栄誉だったらしい。しんどい。

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アントワネットはバラを好んだらしいので、ドレスも意識してみた

宮殿をひととおり見たあと、別棟にある娘たちの部屋へ。ここもとにかく広すぎるし、もはやキラキラにも食傷気味。豪華絢爛なすべてが権力の張り合いのようで、見ていてどっと疲れるのである。お腹もすいてきて、みるみる体力を奪われる私たち。いったん外に出て庭園を見ることにしたが、風の強さと寒さに心が屈し、10秒ほどで庭園見学をやめた。ヴェルサイユ宮殿といえば庭園が見どころなのに! 私とMちゃん、こういうときの決断が早い&気が合う。宮殿にはモンブランが有名なティーサロン「アンジェリーナ」が入っていてお姫様気分でティータイムを楽しもうなんて言っていたけれどこれもパス。アントワネットが恋人と密会していた離宮も、田園風景を模して造らせたという素朴な村里もパス。無理無理、貴族の生活は無理~!

宮殿を出て、次なる目的地である「王の菜園」に向かって歩く。菜園の入口は受付と売店を兼ねていて、菜園で採れた野菜が売られていた。日本では見かけない色や形のものもいろいろ。が、楽しみにしていたくせに菜園には入らず。見学無料かと思いきや有料だったのでテンションが下がったのと(たった2ユーロだったのに)、菜園も広大でこれ絶対疲れるからやめよう、早く座って休もう!ということで意見が一致。どんだけ腹ペコなんだい。というわけで、同じ通りで見かけた感じの良さげなビストロに入ってみた。

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