旅と日常のあいだ

石川県発、近場の寄り道から海外旅行まで。見たもの、食べたもの、面白いことの共有。


パリ旅5 ビストロで涙の再会、妖精のジャム、ワインは今夜も開かないまま

 パリ3日目の後半。前回の記事はこちらです 

  買ったばかりのピアスをなくして傷心のMちゃんだが、気を取り直してお昼ごはん。CHARTIE(シャルティエ)というビストロへ行った。昔ながらの食堂の雰囲気、伝統的なビストロメニュー、そしてなんといってもカジュアルさと安さが魅力で、地元の人にも観光客にも人気が高いというお店。

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仏語のメニューが読めないので想像力と好奇心にまかせて注文。ぜひ食べたいと思っていたパテ・ド・カンパーニュ(肉の味と食感がぎゅうぎゅうに詰まっていて美味しい)と鴨肉のコンフィはちゃんと注文できた。Mちゃんはネギの料理が食べたかったそうなのだがこれも間違えることなく注文、ネギのクリームソースがけ。そんな料理は初めて見たけれども、Mちゃん予習してたのかしらん。シードルも飲んでふわふわとよい気分である。

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牛肉と人参の煮込み。人参のあまりの多さに笑ってしまった

注文を受けたスタッフはテーブルクロス(紙でできてる)にメニュー名と価格を書いていく。伝票は使わないのね。私たちは4人掛けのテーブルに向かい合って座っていたのだが、途中でMちゃんのとなりに男性の一人客が着席。ほかにも席はたくさん空いているのになぜ。彼はポテトとハンバーグをもりもり食べたあと、チョコレートソースがたくさんかかった大皿のケーキを食べていた。このあとジムに行くんだとニコニコ話しながら。よく食べてよく動く。すがすがしいわ。

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 これだけいただきました。ふたりで35.6ユーロ

店を出る前にMちゃんがトイレに行ったのだが、席に戻ってきたとき、彼女は目を見開いて素晴らしく明るい表情をしていた。Mちゃんの名誉のために言っておくが、お腹の具合とは関係がない。

「あった」とMちゃんは言った。 「もしかしてという予感があったんだけど、あった。出てきた」と。そして、手のひらに乗っていたのは、なくなったと思ったピアスだった! 耳からすべり落ちたあと、洋服のすきまに入り込んでいたらしい。よくぞ地面に落ちることなく洋服に引っかかっていてくれたよね、いやあよかったよかった。

気分も晴れやかに、屋根やタイルの造りが美しいパサージュを歩き、2年前にも行ったクロスステッチの専門店を再訪。Le Bonheur des Dames(ル・ボヌール・デ・ダム)というこのお店、オリジナルデザインの刺繍セットが前回のおみやげで母にたいそう喜ばれたので、今回もたっぷり買うつもりで(2012年に行ったときの様子はこちら)。

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私はどっさり2万円以上も購入、一緒に行ったMちゃんも可愛らしさにまんまとハマって小さなセットを購入していた。Mちゃんはそもそも手芸好きなのでたぶんクロスステッチにも向いている。しかしそういえば、前に一緒に行って大物を買ったNはあのあと少しでも進んだのかしら。たぶん一針も進んでないな、あのクリスマス柄。あれからもう4回もクリスマスが過ぎているけれども。

今日の締めは、ギャラリーラファイエットでお買い物。私はここでジャムを買いたくて、というのもフランスで「ジャムの妖精」と呼ばれるクリスティーヌ・フェルベールさんが作るジャムが人気で、これ、日本だと恐ろしく高いうえに種類があまりそろわない。しかしさすがのラファイエット、もう何がなんだかわからないくらい種類があった。実際、瓶の中身がよくわからないもの多数。ラベルの仏語が読めないうえに瓶をかざしてみても内容物の判断がつかぬ。これ、さくらんぼ? いや、ぶどうかな…? スマートフォン片手に翻訳しつつ、さくらんぼと、何かの柑橘類のマーマレードを買ってみた。帰国後してさくらんぼの方を食べて美味しさに悶絶。マーマレードはまだ開けていない。

そうそう、パリでやりたいことのひとつに「コンサートに行く」というのがあり、ラファイエットのチケットカウンターで3日後の夜のチケットを買ったのだった。会場は午前中に行ったサント・シャペル教会、そこでたまたま見つけたチラシに「チケットはラファイエットで販売」って書いてあったもの。日本で予約するのではなく現地でふと見つけてチケットを買いに行くとか、旅行者っぽくない!パリに住んでる人っぽい!と悦に入る私たち。

もうひとつ、絶対必須だったワインの栓抜きは、20時の閉店時間に間に合わず買えなかった。アパートに待機中の白ワイン、今夜もコルクは開かないまま。いつになったら飲めるのでしょうか。

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帰りにオペラ座の前を通った。後日行くつもりが、結局行けなかったのよねこれが。

 

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