ここ数年間に食べた中で圧倒的絶対的に美味しすぎるケーキに出会ってしまった。静岡市にある「パティスリー ル テニエ」。ピエールエルメでシェフパティシエを務めていた方が1年ほど前に開いたお店で、美味しいという噂は聞いていたのだが……。
もうね、一口目で一気に押し寄せる美味しさの衝撃と、そのあとフォークを口に運ぶたびに高まっていく感動に打ち震えたわ。これがパティシエの力量というものか! 計算し尽くされた設計と、それを自らの手で作り出す技術…ケーキを食べてひれ伏したくなるようなこんな気持ちはなかなかない!
グランマルニエ。630円。
そう、ここのケーキは高いのである。財布を取り落としそうになる高さ。しかしそれだけの満足感はあった。まず、上にのってるチョコレートからして美味しい。ケーキの中段にはきざんだオレンジピールがざくざく入っていて、下の濃厚なガナッシュとも上のチョコレートムース(?)とも良い感じに口の中で混ざり合い溶け合う。なんとも品のある大人のケーキといおうか、いい食器を出してきてドリップでコーヒーを入れて、姿勢良く食べたくなるような。食べてる最中、美味しさにメロメロになるあまり「どういうことなの」とか「すごすぎるやろ 」とか独り言がやまなかった。いやぁ、表現は大げさだけど本当にそんな気持ちよ。
もうひとつ、こちらはゲランド570円。塩とキャラメル。中を見てみると、
サクサクの台の上にキャラメルムース、中にはねっとりとしたキャラメルソース。ときおりしっかりした塩味が顔をのぞかせてハッとする。塩がキャラメルの甘さを引き立てつつ全体をキュッと締める。うーん美味。感動。
ケーキ2つで1200円は安くはないけれど、週末のご褒美として買うとテンションが上がりまくって幸せになれる。とりあえず全種類食べたいのでまた行こう。美味しさにびっくりさせられたい!
ルテニエのケーキはサイズも見た目もお上品、その意味では「大きいことが満足になる」と明言している我が愛しきハーブスとはまた違う路線だけれど、どちらも比べようになく大好きなことは変わらない。ですので、私にハーブスのケーキを買ってくれようとしている心優しい方はどうぞ遠慮なさらずに3つほど買ってください。常時、両手を広げて大歓迎する次第です。