今年はお花見らしいお花見もしていないなぁと思っていたところに晴天と休日が重なって、そうとなったらはりきって桜を見に行こう!ということで、車に乗って山梨県は身延に向かった。目指すはしだれ桜の名所、身延山久遠寺。調べによるとちょうどこの週末が満開とのこと。朝からハンドドリップのコーヒーを水筒に入れ、4種類のサンドイッチを作って箱に詰めるという気合いの入れようである。ちなみに、前に久遠寺に行ったのは五年前のことだった(桜の花を追って、小田原・身延を訪ねる旅 - 旅と日常のあいだ)。
桜の時期は、久遠寺への車両乗り入れは禁止されている。臨時駐車場に車を停め(無料)、シャトルバス(往復400円)に乗り換えて片道10分で門前通りに到着。お土産屋をのぞきながらプラプラ歩いて三門まで行き、ここから桜のある境内までは、287段の壁のような石段を登るか、遠回りではあるがゆるめの坂道を登るか、もしくは乗り合いタクシーを使うかを選択する。
健脚自慢の私は、0.1秒の迷いもなく「壁のような石段」だ。ここでひるんでいるようでは、夏の間、何のためにアルプスを登ったり下りたりしていたのかわからないね! と言いつつ、後半で脚が重くなり、最上段まで登りきったときには息が切れていた。不覚である。はあはあ言ってる私の横で、同行の健脚男子は脚も息も乱れのない涼しげな様子。くやしい~。
樹齢400年のしだれ桜は、まさに今日が満開のピークであるようだった。桜の目の前にある売店のおばちゃんがそう言っていた。「花も天気も人出も、今シーズンで最高だ」って。400何回目かの春。
茶席が出ていて、桜まんじゅうと薄茶をいただいた
境内だけでなく、お寺周辺の一帯にしだれ桜がいっぱい
静岡に戻る道すがら、富士山がきれいだった
この日のサンドイッチは4種類、卵、ポテトサラダ、ハムとチーズと人参マリネ、ママレードジャム。どれもたいへん美味しかった。ところで、切り落としたパンの耳ってみんなの家ではどうしてるんだろう。
うちでは、フライパンにバターと砂糖を溶かしたところに一口大に切ったパンの耳をいれ、カリカリに焼いて食べるというのが定番。私も妹もこれが大好きだった。健脚男子の家では油で揚げたパンの耳に砂糖をまぶしていたそうで、油っこくて苦手だったとのこと。また別の友人に聞いたら、卵と牛乳にひたしてフレンチトーストのようにする(でもほとんど吸わないから、からめて焼く感じ)と言っていた。なるほど。ほかにも、おうちごとの秘密レシピがありそうなので要リサーチである。