さる10月20日、東京は月島へ行ってきた。目的はただひとつ。
「mt博2013」! mtというのは、マスキングテープの商品名である。数年前から雑貨として大人気のマスキングテープ(以下マステ)であるが、そのマステ人気を先導しているのがこのmt。岡山県倉敷市に本社のあるカモ井加工紙株式会社が擁するブランドで、圧倒的かつ熱狂的なファンが多数。
雑貨屋さんでいつでもどこでも買えるマステだけでなく全国各地(ときには海外)でのイベントのみで販売される限定マステもあったりして、これがほしくて各地を飛び回るファンがいたり、プレミアつきで取引されたりという、知らない人にとっては何のこっちゃなんだけど、好きな人にとってはコレクター魂をガンガンに刺激されて見境をなくしてしまうという、危険きわまりないアイテムなのである。
前置きが長くなったが、mt博2013である。新作マステ・限定マステが販売されるほか、過去の人気商品の復刻版あり、特価詰め合わせコーナーあり、量り売りありと盛りだくさんなイベントで、混雑緩和のため入場には日時指定の事前予約が必要。私は妹のお伴として行ってきた。妹は数年前からマステに夢中で、それこそ各地のイベントに出かけたり、「仕入れか?」というような量を大人買いしたり、自室のかなりのスペースとかなりの金額を惜しみなくつぎこんでいるのである。
入口で入場パスを首にぶら下げて会場へ。
定番商品から、限定商品まで、どこまでもマステ!
買い物用のカゴもマステで飾られていて可愛い
会場内の床も、壁も、見えるところは全部マステが貼ってある。圧巻!
これまでに発売されたマステが発表順に貼ってある。妹の解説を聞きながら見る。
壁にはこんな装飾も。家ではちょっと真似できんなあ
今回のイベント限定マステが壁に貼られていた。東京駅と新幹線、すてき!!
こちらは昔のマステ。花札柄とはしゃれている。青たん、赤たん、猪鹿蝶。
リバティプリント柄もあった。素晴らしい!これも昔のマステ。今売ってたら絶対に買ったのに。
会場内にはいくつかの部屋があり、マステをモチーフにしたこんな展示や、
マステを全面に貼ったMINIまで!(ペイントじゃなくて、テープを貼ってある!!)
壁のマステや展示を見ているだけではなく、もちろん購入もした。マステが並ぶ長机の両脇にはカゴを抱えたお客さんが詰めかけており、といっても商品が手に取れないというほどの混雑ではなく、あれにしようか、いやこちらにしようかと悩みながらいくつかを選んだ。
そんなふうに吟味して数をしぼっている私はたぶん少数派で、見たところ多くの人は、あれもこれもとにかくいっぱい!!という感じでどんどんカゴに入れていた。カゴの中が山盛りになっている人、ひとつでは足りずにカゴを二つぶら下げている人も。
そんなに買ってどこに貼るの?とも思うが、でも気持ちはわかる。マステしか売っていない場所でマステだけを見ていると、金銭感覚とか使用目的とか、そういうのが揺らいでくるんだよ! さらに、「せっかく来たし」「ここでしか買えないし」「プレゼントになるし」という思いに後押しされ、そんなにマステが大好き!というわけでもない私ですら、しぼりにしぼった結果として、17個も買ってしまったからな。
手前の二つがイベント限定品。満足。
17個のマステを手に「こんなにも買ってしまった!」とほくほくしている私だったが、一方、妹のカゴはてんこ盛りでたいへんなことになっていた。会計時、どんどんふくらむレジの金額表示から目が離せない私。「そんなにじっくり見ないでよ」と、なぜか照れる妹。
チーン! 会計終了! お買い上げ金額、2万円越え。
に、2万円!!??
「うん、予算どおり」と言いながら福沢諭吉を取り出す妹を見て、絶句するしかない私であった。妹曰く「これくらい普通」。そんなまさか!と思ったが、見ると隣のレジも、その隣のレジも、もっと高額なお買い物をしていらっしゃった。うおぉぉい、マジか!! マステ界がこんなことになっているなんて、お姉ちゃん知らなかった。新しい世界を覗き見た気分である。