旅と日常のあいだ

石川県発、近場の寄り道から海外旅行まで。見たもの、食べたもの、面白いことの共有。


由比と興津の町歩き定番コース

県外の友達が静岡に遊びに来てくれたときに連れて行くお気に入りコースというのがあって、そのうちのひとつが「由比で桜えび&町をぶらぶら&興津の和カフェ」。友人Mちゃんと行ってきた。

静岡らしい食べ物といえば、駿河湾特産の桜えび。由比漁港へかきあげ丼を食べに。目指すは「浜のかきあげや」、休日の昼時は長い行列になることも多いので午前10時の開店にあわせて出かける。といいつつも東海道線の乗り換えでモタモタし、到着したのは10時30分頃。幸い行列はなく、するっとテーブルに座れた(このあと混んできた)。私はかきあげ丼を、Mちゃんは釜揚げしらす&桜えび丼+単品のかきあげを。

f:id:lovestamp:20180524114128j:plain

かきあげ丼。大きなかきあげが2枚のって700円。

桜えびの漁期は年に2回、春と秋。ちょうど春漁が2日前に始まったタイミングで、とれたてぴちぴちの桜えびが食べられる!!と意気込んだものの、店のお姉さんいわく解禁初日の15日(金)は強風のため出漁できず、16日(土)は休漁日で船は出ず。「いま出している桜えびは昨年の秋漁のものなんです」ということで、春の獲れたてというわけではなかったのがすこし残念。それでも港で漁船をみながら食べるたっぷりの桜えびが美味しいことには変わりなく、朝から丼をむしゃむしゃと完食。

それから、旧東海道であった由比の町をぶらぶらと歩く。このあたりは柑橘を作っている農家が多くて、道端には柑橘を並べた無人販売の棚がちらほら。その種類の多さと値段の安さにMちゃん興奮。

私たちの前にいた地元のおばあさんはみかんの品種の名前を呪文のように繰り返していた。「はるみ、きよみ、たまみ。なんだ、女の名前ばっかりだ!」って。

f:id:lovestamp:20180524114152j:plain

しゃがみこんで品定めするMちゃん。複数の酒類を買いこんでいた。私は、きよみみかんを購入。

富士山の見える通りをあるき、染物を扱う「正雪紺屋(しょうせつこんや)」で手ぬぐいをみる。由比の町を後にして電車にのり今度は興津へ。和カフェ「茶楽(ちゃらく)」へ、てくてくと。

抹茶やほうじ茶のアイスクリームがのったパフェやあんみつ、抹茶たっぷりのチーズケーキがおすすめ。今日は季節限定の「春パフェ」があったので、何度も来ている私はそれを注文する。いちごアイス、いちごババロア、いちごソース!

f:id:lovestamp:20180524114213j:plain

「春パフェ」。ガトーショコラまでのってます 

パフェに合わせるのはコーヒーでも紅茶でもなく緑茶である。産地の違ういくつかのお茶から好きなものを選べるのだ。Mちゃんは「もりまち」を選んでいたな。私は「きくがわ」を。説明文には「濃い甘みと香りが特徴」というようなことが書かれていたのだが、この「きくがわ」を一口飲んだとき、想像以上に広がる甘みにびっくりした! 砂糖の甘さという意味ではもちろんなくて、「馥郁たる」とでもいうべき華やかさとかぐわしさ。「茶楽」でお茶を飲むと、お茶ってこんなに美味しいのかといつも驚かされる。

甘いものを食べた後、すぐ向かいにある興津図書館へ行くのもお気に入りのコース。図書室の一面のガラス窓から海が見えるというロケーションが素敵なので。私は『図解 一目でわかるITプラットフォーム』を読みふけり、Mちゃんはといえば『フランス女性はなぜ結婚しないで子どもを産むのか』を熱心に読んでいましたとさ。久々に再会した友人どうしが、おしゃべりもせずに日中の図書館で静かに本を読む。ここまでの時間でこれでもかっ!というくらい暴走的妄想トークを続けていたので、少しは黙らないとバランスもとれないってことで。