旅と日常のあいだ

石川県発、近場の寄り道から海外旅行まで。見たもの、食べたもの、面白いことの共有。


近所をうごめく苔ハンターの、知られざる攻防

先週、今週は、私的盆栽強化週間であった。二つの盆栽展を見て、四つの園芸店を回って、三つの鉢と二つの苗を購入。さらに、先日作った盆栽棚に防虫・防腐剤を塗るという充実ぶり。あちこち出かけたり土をいじっくたりするのに、ちょうどいい季節なのよね。

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新たに入手したニレケヤキ。この堂々たる枝振りを見よ! 購入時に素焼きの鉢に入っていたのを本日植え替えた。

あと、去年から挿し木にしていたベニシタンを、そろそろ根もしっかりした頃だろうと思ってこれまた植え替えた。剪定した枝をそのまま土に挿してこのように育てまして、

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形の良さそうなのを別の鉢に移した。

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もうちょっと様子を見て問題なさそうなら、これは人にプレゼントするつもり。

植え替えた後、土がむき出しではどうも風情に欠けるので苔を貼るようにしている。どこから苔を調達するのかというと、近所をぶらぶら歩いてその辺に生えてるのを収集するのである。

○○さんの家の前の道路は前に採ったばかりだからもうちょっと我慢して培養させようとか、××さんの家の横の空き地は特にしっとりしたやつが採れる、とかが頭に入っているからな。もう私は、この界隈の苔の自生分布についてはちょっとした権威といっていいと思う。

そんなわけでポケットに秘密道具(ビニール袋と、金属製のヘラ)を忍ばせて今日もウロウロ。しかし、公道の隅っこに生えてる苔の所有権がイマイチわからないためちょっと及び腰である。

道端にしゃがみこんでたら近所のおばちゃんに「こんにちは」と声をかけられ、ビクッとしたり。まあ、悪事を働いているわけじゃないので怒られることはないだろう。むしろ心配なのは、もし同じ近所に、同じように苔収集をしている人がいて、気づかないうちにその人の縄張りを荒らしていたらどうしようかということだ。それが引き金になって第一次苔戦争が起こらないとも限らない。ブルブル。ヘラを握り締める手にも、知らず知らず力がこもるのであった。考えすぎだよ、まったく。